ドイツや英国の警察当局は、1000万ユーロ(約12億円)相当の仮想通貨IOTAを盗んだ容疑で、36歳の男性を逮捕した。欧州刑事警察機構(ユーロポール)が発表した。
ユーロポールの発表によれば、逮捕された男性は2018年1月以降、85人以上の人物から1000万ユーロ相当のIOTAを盗んだ。仮想通貨ウォレットからIOTAが盗まれたという被害届がドイツのヘッセン州で出され、18年はじめから捜査が行われていた。
逮捕された男性はIOTAのユーザーを標的にしたサイトを運営していた。IOTAのウォレットは81桁の「シード」(パスワード)で保護されているが、男性のサイトに設置したシードジェネレータはユーザーのシードを取得する仕組みになっていた。男性は取得したシードを使って、ユーザーのウォレットからIOTAを盗み出した。
ドイツの警察当局は18年7月に容疑者を特定。ユーロポールが関係機関の調整を進めていた。今回、ドイツのヘッセン州警察や英国の国家犯罪対策庁、ユーロポールが男性を英オックスフォードで逮捕。男性宅を家宅捜索し、コンピュータや電子機器も押収した。
アイオタとは、仮想通貨の一種。「モノのインターネット(IoT)」で使用するために設計された。安全な売買とデータストリームのやり取りを可能にし、オペレーションを維持するために手数料やマイナーを必要としない。アイオタはスケーラビリティ問題やマイニングコスト、トランザクション速度の遅さといった、主要な仮想通貨が持つ問題を取り除くことを目指している。アイオタはそのシステムにチューリング完全言語を持つことができず、イーサリアムやNEOとは大きく異なっている。世の中は機械間が相互作用するエコシステムに移行している中、アイオタは、これらのトランザクションを促進する暗号プラットフォームとなると自らを定義している。理論的には、アイオタのネットワークは「IoT」のための最良のプラットフォームとなると考えられている。トランザクションの手数料がかからないプラットフォームは、機械間の通信に適しているといえる。アイオタのコインMIOTAは、仮想通貨市場の中で主要なものの1つであり、多くの取引がなされていることは、アイオタのアイデアが支持されていると考えられる。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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