バイナンス共同創業者のチャンポン・ジャオ氏(通称CZ)は、ミャンマーとタイで発生した地震の被災地支援として、60万ドル相当を超える仮想通貨を寄付した。ブロックチェーンを活用した緊急支援の有効性を示す一例となっている。

オンチェーンデータによれば、ジャオ氏は4月3日、被災地支援のために1000BNB(約60万ドル相当)を寄付した。

CZ氏のBNB寄付  Source: BscScan

「ミャンマーとタイへの寄付として1000BNBを送金した」と、ジャオ氏は4月3日のX投稿で述べている。

この寄付は、3月28日にミャンマーとタイを襲ったマグニチュード7.7の地震を受けたもので、同地域では建物の大規模な損壊や広範な浸水被害が発生した。

ロイターが報じた最新の統計によれば、ミャンマーでは2719人、タイでは18人の死亡が確認されており、76人が行方不明となっている。

当初ジャオ氏は500BNBの寄付を約束していたが、その額を倍増させたかたちとなる。被災地ではインフラの損壊により銀行機能が制限されているため、仮想通貨による支援が重要な生命線となっている。

2024年には、仮想通貨を用いた寄付総額が10億ドルを超えた。これはデジタル資産価格の上昇と規制の明確化を背景としたものだ。そのうち教育分野への寄付が約16%、医療・健康関連の取り組みには14%が充てられている。

非営利団体ギビング・ブロックは、ミャンマーおよびタイの支援を目的とする仮想通貨ベースの緊急支援キャンペーンを立ち上げており、50万ドルの資金調達を目指している。

Source: TheGivingBlock

仮想通貨は緊急支援の新たな選択肢に

ブロックチェーン専門家のアンディ・リアン氏は、ジャオ氏の寄付について「仮想通貨が人道支援に果たす役割が拡大している証左だ」と語る。

「法定通貨による支援と比較して、仮想通貨にはとくに緊急時において優位性がある」とリアン氏はコインテレグラフに語り、こう続けた。

「スピードは大きな要素である。ブロックチェーン上の取引は数分で完了し、銀行や仲介機関の遅延を回避できる。これは、時間が命を左右する局面では極めて重要だ」

「ミャンマーやタイのような被災地ではインフラが破壊されている可能性があるが、仮想通貨であれば、SWIFTコードも送金手続きも不要で、デジタルウォレットを通じて直接支援を届けられる」とリアン氏は説明した。

リアン氏自身も、ミャンマーとタイの支援活動に44BNBを寄付しており、ジャオ氏からも公開で称賛された

なお、イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏も仮想通貨を通じた慈善活動で知られており、2023年10月には、バイオテック系慈善団体Kanroに18万ドル相当のイーサ(ETH)を寄付している