バイナンスにおける仮想通貨デリバティブの取引高が7月に急増し、過去6か月で最高水準に達した。これは、最近の市場変動を受けた取引活動の活発化と、さらなるボラティリティの可能性を示す動きとみられている。

クリプトクオントのアナリスト、J.A.マールトゥン氏は火曜日、バイナンスの先物取引高が7月に2兆5500億ドルに達し、1月以来の最高水準となったと報告した

「この取引高の急増は、ビットコインおよびアルトコインの両方で1ヶ月にわたって価格が大きく動いた後に起きた」と同氏は述べた。仮想通貨の時価総額は7月末にかけて後退したが、一時は過去最高の4兆ドルに到達していたという。

他のデリバティブ取引所であるバイビットとOKXも好調で、取引高はそれぞれ9290億ドル、1兆900億ドルとなったが、バイナンスは依然として圧倒的なシェアを誇っており、主要取引所全体の取引高の過半数を占めているとマールトゥン氏は指摘する。

「取引の増加は、最近の価格ブレイクアウトに反応して再び多くのユーザーが市場に参入している可能性を示している」と同氏は述べた。

バイナンスの先物取引高 Source: CryptoQuant

デリバティブ市場への参加が増加

バイナンスは、最も高い流動性と最多の取扱資産を誇る仮想通貨デリバティブ市場のリーダーであり、現在は568の取引ペアを提供している。コインゲッコーによると、同取引所の現時点での1日あたりの取引量は820億ドルで、7月18日には4か月ぶりに1340億ドルの高水準を記録した。

先物取引高の増加は、デリバティブ取引を行うトレーダーや機関投資家の市場参加が活発化していることを示しており、これはしばしば大きな価格変動や市場不安の時期と相関する。

また、先物市場は価格形成において重要な役割を担っており、取引高の増加は、より多くのトレーダーが将来の価格に対する見解を表明していることを意味する。仮想通貨の先物とは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの資産を実際に保有することなく、将来の価格を予測して売買できる取引所上場型契約だ。

建玉は依然として高水準

コイングラスによると、ビットコインの先物建玉は現在も約790億ドルと高水準を維持している。ただし、7月中旬に記録した過去最高の880億ドルからはやや減少している。

建玉が過剰に高まると、過剰なレバレッジが巻き戻される「レバレッジの清算」が発生し、それにより現物市場で急落が起きることがある。

ビットコインの先物建玉 Source: CoinGlass

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