ビットコインが一時11万2044ドルまで下落したにもかかわらず、アルトコインの反発が見られなかったことで、短期的なアルトコインシーズン到来の可能性をめぐり議論が巻き起こっている。
仮想通貨分析プラットフォームのナンセンによれば、ビットコイン(BTC)は日曜に急落し、その後数日間にわたり不安定な値動きを見せながら、記事執筆時点では11万3839ドル付近で取引されている。
今回の下落は、ビットコインが7月14日に12万3100ドルという過去最高値を記録してから、わずか数週間後に起きた。
市場全体で投機的な熱狂が低下か
主要なアルトコインもこの1週間で下落しており、ソラナ(SOL)は7日間で9.45%安、XRPは5.48%安、ドージコイン(DOGE)は10.80%安となった。
「興味深いことに、今回の下落はアルトコインへの継続的な買いにつながらず、むしろ逆の動きとなった」と、仮想通貨取引所ビットフィネックスのアナリストは火曜の市場レポートで述べた。
これらの下落は、本来であればアルトコインの反発を示唆するはずの市場シグナルが出ていたにもかかわらず発生した。
過去30日間でビットコインのドミナンス(市場占有率)は約5.5%低下し、イーサリアム(ETH)は40%上昇していた。これは通常、投資家がよりリスクの高い資産に資金を移しているサインとされている。
保ち合い相場入りの兆しも
それでも、アルトコインとビットコインが同時に下落していることは、投資家がリスクを取るのではなく利益確定に動いていることを示唆している。
「ビットコインの弱さとともにアルトコインが売られているのは、市場全体で投機的な熱が冷めつつある証拠だ」とビットフィネックスは述べ、次のように付け加えた。
「時価総額上位10銘柄を除いたアルトコイン市場を追跡する『OTHERS指数』も過去10日間で18.7%下落したのち、わずかに反発しており、高ベータ銘柄に対するリスク回避姿勢が急速に強まっていることがわかる」
ビットフィネックスは、仮想通貨市場が今後しばらく保ち合い局面に入る可能性があるとしながらも、新たなマクロ経済イベントや仮想通貨ETFへの資金流入があれば状況が一変する可能性もあると指摘した。
アルトコインシーズンに望みをつなぐ声も
一方で、一部のアナリストはアルトコインシーズンが完全に消えたとは考えていない。
仮想通貨アナリストのテッド氏は火曜のX投稿で「ユーティリティ系アルトコインを蓄積するには今が絶好の機会だ。いずれパラボリックに上昇する」と述べた。
トレーダーのマーリン・ザ・トレーダー氏も「アルトコインは激しいブレイクアウトに向けて力を溜めている」と述べ、「このバネが解放されたら…ゲームスタートだ」と発言。過去の調整局面の後に強気相場へ転じたアルトコインチャートと同様のパターンに言及した。
7月21日時点で、コインマーケットキャップのアルトコインシーズン・インデックスは100点満点中55点で「アルトコインシーズン」と判定されていたが、火曜の最新データでは40点に下落し、「ビットコインシーズン」へと転じた。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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