グーグルは11日、分散型台帳技術(DLT)プロジェクトのへデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)の運営審議会メンバーになったと発表した

へデラはグーグル・クラウドを利用してパブリックテストネットとへデラ・コンセンサス・サービスをホストする。へデラの開発者はグーグルの位置情報データやインフラストラクチャを活用できるようになる。

「グーグル・クラウドは審議会メンバーとしてへデラ・ネットワークノードを運用する。そして、グーグル・クラウドプラットフォーム(GCP)のパブリックDLTデータセットとともに分散台帳データを利用できるようにする。分散型アプリやDLTネットワークで、GCPのクラウドプロバイダーとしての地位を盤石にする」

ヘデラ・ハッシュグラフは、分散型アプリ(DApps)を作るための企業向けDLTプロジェクト。単一のチェーンではなく、ハッシュグラフベースのコンセンサスアルゴリズムを使用して、ブロックの複数の分岐を可能にする。

運営はヘデラ運営審議会が行なっている。公式サイトによると、そのメンバーは、航空宇宙機器大手ボーイング、IBM、野村ホールディングス、インドのネットワークプロバイダー大手タタ・コミュニケーションズ、金融サービスプロバイダー大手FISなどがある。

独自仮想通貨は急騰

ヘデラ・ハッシュグラフは、2019年9月にメインネット(ベータ)の一般公開を開始。1秒あたり1万トランザクションに制限された独自仮想通貨HBARも同時に配布した。

今回の発表を受けてHBARが急騰。9月の配布以来、下落が続いていたが、記事執筆時点で過去24時間で80%以上上昇している。

HBARチャート

(出典:Coin360 HBAR/USD 2月12日午前8時20分)

グーグルクラウドは2019年6月、チェーンリンクのオラクルミドルウェアをプラットフォームに統合し、イーサリアムのスマートコントラクトに対応した。チェーンリンクはへデラ上で稼働している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

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