2019年第4四半期、ブロックチェーンソフトウェアによる開発活動において、ハイパーレジャー・ファブリックがR3のコルダプラットフォームを上回った。チェーンスタックが、大手ブロックチェーン関連企業6社の開発活動に関する報告書を公開した。
プロトコルごとのGitHubアクティビティ合計 参照: Chainstack
ファブリック開発者アクティビティは、コード管理ツールGerritからGitHubへの移行に続き、急増している。チェーンスタックは、同チャートに含まれた他の企業ブロックチェーンプロジェクトもすべて、GitHubを使用したとしている。
ファブリックで稼働する開発者数は1万7561人で、コルダは5678人だった。コードコントリビューションに関しては、コルダ開発者が3万382に対し、ファブリック開発者は1万2439だった。
コードコントリビューションをする開発者数は、コルダ、ファブリック、イーサリアムベースの金融向けブロックチェーン「クオラム」が全体の86%を占めていた。クオラムは、2018年から2019年にかけて2倍になった。
企業ブロックチェーンプロジェクトの開発者アクティビティ数 参照: Chainstack
大手企業らが事業モデルのさまざまな側面でブロックチェーン技術の適応を開始している。自社開発することなくサービスを利用できることで、同分野以外の業界での企業ブロックチェーンプラットフォームへの関心が増加しているとみられる。
先月、スペインの大手通信テレフォニカは、同国の科学技術パーク協会(APTE)と提携し、同国内約8000社に対し、ブロックチェーンへのアクセスを提供すると発表していた。
昨年12月には、インド最大手のITサービス企業タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が、スマートコントラクト用統合開発環境ソフト「Quartz DevKit(クオーツ・デブキット)」を展開。ハイパーレジャー・ファブリック、イーサリアム、R3のコルダほか任意のブロックチェーン向けテンプレート(ひな形)を用意していると発表していた。
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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン