資産運用会社グレースケール・インベストメンツの幹部によると、仮想通貨の上場投資信託(ETF)市場は新たなデジタル資産や多様化した仮想通貨インデックスを含むように拡大する見通しだ。
グレースケールのETF部門のグローバルヘッドであるデイブ・ラバーレ氏は、8月12日のウェビナーで「より多くの単一資産プロダクトやインデックスベースの多様化したプロダクトが登場するだろう」とのべた。グレースケールは米国上場の仮想通貨ETFで250億ドル以上の運用資産を持つ最大の発行者の一つである。同社の米国上場投資商品には、単一資産のビットコイン(BTC)およびイーサ(ETH)ファンドが含まれている。

米国証券取引委員会(SEC)は1月にBTC ETFの取引開始を許可し、7月にはETH ETFも同様に認可した。現在、米国では他の種類の仮想通貨ETFは取引が許可されていない。ラバーレ氏は「デジタル資産がクライアントのポートフォリオの重要な要素であるという会話がこれほど迅速に進んだことに驚いた」と語り、ETH ETFの認可が予想以上に早かったことにも驚きを示した。「イーサリアム現物ETPを開始するための規制許可に至る道筋は非常に速く、市場全体がSECからの拒否を予想していたときに少しショックだった」とラバーレはのべた。
他にも多くの仮想通貨ETFが規制当局の承認を待っている。
それらには、ソラナ(SOL)ETFのような新しい単一資産ファンドや、ハッシュデックス・ナスダック・クリプト・インデックスETFのような多様化した仮想通貨インデックスが含まれる。ナスダックなどの国内証券取引所も、BTCおよびETH ETFのオプションの上場を開始することを望んでいる。
仮想通貨ETFは今年の発売以来、大手金融機関であるモルガン・スタンレーなどによる採用もあり、非常に高い需要を見せている。ラバーレ氏は「15億ドル以上の流入があり、これはETFの歴史上、最大の1年間の流入の3倍以上だ」と語り、「非常に大規模な採用が進んでいる」とのべた。