マネーロンダリングなど様々な仮想通貨関連事件に関与していると言われているロシア人のアレクサンダー・ヴィニック氏。2017年7月にギリシャで拘束されて以来、米国、フランス、ロシアの3ヵ国が引き渡しを求め綱引きをしていたが、ついにギリシャ側がフランスへの引き渡しを決定した。

ヴィニック氏はロシアの仮想通貨取引所BTC-eの運営者だったが、日本のマウントゴックス事件にも関連が取り沙汰されている人物だ。

このほど、ギリシャの法務大臣がフランスへの引き渡しを決定した。12月20日、ギリシャのロシア大使館がギリシャ側から説明を受けたことをツイートした

40億ドルのマネーロンダリグに関与か

17年7月、米司法省はヴィニック氏が40億ドル以上のマネーロンダリングに関与したとして起訴した。ギリシャ当局は米国政府の要請でヴィニック氏を逮捕した。

その後、ロシア側もヴィニック氏が詐欺事件に関与しているとし、ギリシャ側にロシアへの引き渡しを要求した。

さらに2018年6月、フランス当局は、2016年から2018年の間にフランスの6都市において100人以上に詐欺行為をしたとしてヴィニック被告を告訴。ギリシャに対して引き渡しを要請していた。

3ヶ国がヴィニック氏の引き渡しを求め、綱引きをしている状態だった。

昨年12月、ギリシャの最高裁がフランスへの引き渡しを支持する判決を下した。ただその後も、ヴィニック氏側のハンガーストライキや、ロシア政府の圧力などがあり、正式な引き渡し決定が行われていなかった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン