日本の仮想通貨取引所リキッド(Liquid)は8月30日、メッセージアプリ大手テレグラムの独自仮想通貨グラム(Gram)に関する発表を行った。グラム・アジアによるリリースおよび配信が実施されるまで、同取引所が販売し、顧客が購入したグラムは、第三者にも検証可能な形でブロックチェーンウォレットに分離保存、同時にコールドウォレットに保管される。またこのアドレスとして「0x6a0afe6f45a878100480f312b585aa0d752d4d2d」を公開した。

グラム・アジアはアジアで一番グラムを保有しており、QUOINE(コイン)傘下のリキッドが2019年7月に独占販売を行った。グラム購入者は、リキッドに統合したTON互換ウォレットでグラムを保管し、TONメインネットの立ち上げ時に実際に手に入れられる。なお、TONメインネットは10月31日までに立ち上げ予定で、立ち上げできなかった場合は全額返金されるという。

仮想通貨イーサリアム(ETH)の統計情報サイト「イーサスキャン(Etherscan)」によると、ウォレットには約411万ドル(約3682億円)相当のステーブルコイン「USDコイン(USDC)」があるという。

またリキッドの発表によると、販売に割り当てられた追加トークンは、グラムの非公開額を受け入れた他の取引所に配布されるそうだ。

テレグラムは、世界で2億人以上の利用者がいるプライバシーを重視した暗号化チャットアプリ。グラムは、テレグラムの独自ブロックチェーン「TON(テレグラム・オープンネットワーク)」におけるネイティブトークン。TONを開発するTONラボ(TON Labs)によると、開発者に対して複数のツールを提供しており、その1つがETHのプログラミング言語のソリティディ(Solidity)だという。これにより、ETHのスマートコントラクトをTONに移植できるそうだ。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版