オーストラリア連邦裁判所は、フィンテック企業ファインダー・ドット・コム(Finder.com)の利回り提供商品「Finder Earn」をめぐるオーストラリア証券投資委員会(ASIC)との約3年にわたる法廷闘争において、ファインダー側の主張を認めた。
木曜日の判決で、スチュワート判事、チーズマン判事、ミーハー判事の3人は、Finder WalletおよびEarnが消費者向け金融法に準拠していたとの先の判断を支持した。
「Finder Earnは金融商品には該当しないとの初期判断が確認された」とファインダーは木曜日のブログ投稿で述べた。
この判決は、ファインダーのEarn商品に対してオーストラリアの金融法に適合しているとの3月の裁定に対し、ASICが控訴してから3カ月後に下された。
ファインダーによれば、本件は仮想通貨に関連して、社債(デベンチャー)の法的定義がオーストラリアの裁判所で初めて争点となったケースであるという。
Finder Earnは2022年2月から11月まで運営されており、ユーザーはオーストラリアドルをプラットフォーム上でステーブルコインに交換し、Finder Walletに送金することで、年利4〜6%の利回りを得ることができた。
同社は、顧客資産の全額──50万TrueAUD(TAUD)超、約33万6,000ドル相当──を返金したと述べている。
ファインダー裁判は豪フィンテック業界にとっての「勝利」
ファインダーはこの判決を歓迎し、オーストラリアのフィンテック業界にとっての画期的な出来事だと評価した。
「これはファインダーだけでなく、オーストラリアのフィンテック業界全体にとっての勝利だ」とファインダー・ドット・コムの創業者フレッド・シェベスタ氏は述べた。「ステーキングや利回り、NFTなど、次世代の投資機会にオーストラリア人が適法かつ安全にアクセスできるようにする必要がある。こうした新興の仮想通貨サービスには、他の資産クラスと同様、信頼できる規制の枠組みが必要だ」とコインテレグラフに語った。
「私たちはFinder Earnを最初から透明性と誠実さをもって構築し、ASICとも協議を重ねてきた」と彼は述べ、この訴訟は「規制を先行するイノベーション」に関するものだったとした。
この法廷闘争の勝利を受けた今後の展開について問われると、シェベスタ氏は「この勝利を土台にした巨大なプロジェクトに取り組んでいる」と述べた。
bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】