ドイツ銀行幹部のジム・リード氏が26日に米経済番組CNBCに出演しFRB(連邦準備制度理事会)による利下げ可能性がビットコイン急騰の一因になっているという見方を示した。

「もし中央銀行がこれほど積極的になれば、代替となる通貨も少し魅力的になり始める」

ドイツ銀行のグローバル・ファンダメンタル・クレジット・ストラテジー部門トップのリード氏は、上記のように述べた。FRBのパウエル議長は、25日、経済に対する不透明感が高まっていることなどを理由に利下げを検討していることを改めて示唆。これを受ける形で他の主要通貨に対するドル安が進み、ユーロに対しては3ヵ月ぶりの低水準を記録した。

一方、ビットコインは1万2000ドルを突破。時価総額も2200億ドルを突破し、ドミナンスも2017年4月以来60%を初めて超えた。リード氏は、フェイスブックが18日に発表したフェイスブックのリブラがビットコイン上昇の一因になっているとの見解も示した。

リード氏は2017年の時点で、金融緩和を続ける中央銀行のスタンスに警鐘を鳴らしており、法定通貨をベースにした通貨システムは不安定で終わりを迎えつつある発言していた。

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世界的な金融緩和の流れがビットコインの追い風になっているという見方は多い。

金融緩和の継続により長期的なドル高相場は終わったという見解も出ており、代替投資先としてビットコインや金に注目が集まっている。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版