ブロックチェーン基盤の企業間決済プラットフォームを展開するペイスタンドが、シリーズBラウンドにおいて2000万ドル(約22億円)の資金調達を行った。ベンチャービートなどが2月6日に報じた。
このラウンドには、DNXベンチャーズ、バッテリー・ベンチャーズ、エピック・ベンチャーズ、コマース・ベンチャーズ、ワイルドキャット・ベンチャーズほか、リープ・グローバル・パートナーズ、ブルーラン・ベンチャーズなどが参加した。
ペイスタンドは、過去24ヵ月で80社の大企業顧客を獲得し、前年比2倍以上の収益を上げているという。現在の顧客には、JCB、ベビー用品大手バガブー(Bugaboo)、家畜獣向け医療機器・医療サービス「(Covetrus)」などを含むそうだ。また今回調達した資金は、米カリフォルニア州とメキシコにおけるチーム拡大、製品ライン拡充に利用する予定としている。
ペイスタンドのジェレミー・アーモンドCEOは、ベンチャービートに次のように語った。
「複雑な商取引に対する個人間送金アプリのようなものだ。金融インフラは、インターネット普及以前に構築されたものであるため、(デジタル化を含め)再構築を行っている。またサブスクリプションモデルの採用が、顧客を引き付けている。支払いシステムサービス(ペイメント・アズ・ア・サービス)を提供する新しいビジネスモデルを導入している」
ペイスタンドは、特定業界の支払いシステムを完全に自動化するという。例えば、保険会社は保険料支払いをデジタルで受け取り、請求への清算を行う。製造・輸送・医薬品業界なども、デジタル化したキャッシュサイクルの恩恵を得ているそうだ。
またアーモンドCEOによると、スマートコントラクトを利用し、企業間取引ごとの条件を自動的に合致させているという。
「企業間のインフラが、スマートコントラクトを利用できるようにしている。『この条件で支払います。どうすれば、確実に実現できますか?』。ブロックチェーン基盤のインフラは、そういった企業間における自動取引に適している」
同社は、セキュリティと高速処理を特徴とする、パブリックおよびプライベートからなるハイブリッドブロックチェーンを用意しており、複数の通貨に対応しているそうだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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