ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)のフェリックス・フーフェルト長官は、フェイスブックが公開予定の独自仮想通貨リブラに対応するため、世界規模で基準を策定する必要があると語った。コインテレグラフのドイツ版が6月26日に報じた。
フェリックス・フーフェルト長官は、リブラが公開され、実際に使われた場合、様々な分野で重大な規制上の問題が発生するとして、政治家や規制当局らは問題を棚上げすべきでないと強調した。BaFinが策定した基準を適応する可能性も示唆したが、国際的な規制当局のフレームワークの必要性を改めて指摘した。
「我々はただ見ているだけにはいかない。いかなる方法であっても適切に対応しなければならないだろう。世界規模で、少なくとも欧州規模で、基本的な基準を策定できることを望む」
フーフェルト氏はまた、さらなる金利の引き下げで銀行にさらなる圧力がかかるとし、チープマネー(安価なカネ)が引き起こす銀行への危険性について警告。これは銀行に事業モデルの変更や統合を促すことになるという。
フェイスブックのリブラを巡っては、フランスのブリュノ・ル・メール経済・財務相は、フェイスブックに対して「テロや違法行為の資金調達に転用できないという保証を求める」と発言している。一方で、イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、リブラは規制当局の要求に沿うことができれば価値のあるユースケースを生む可能性があると述べている。
今週末28、29日に大阪で開催されるG20首脳会議では、リブラ発表を受け、仮想通貨規制について議論される可能性が浮上している。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版