CNBCの報道によると、大手決済企業のマスターカードは、人工知能(AI)企業フィードザイとの新たなパートナーシップを結んだ。
マスターカードは、この統合が仮想通貨取引所を通じた詐欺の検出と防止の能力を向上させることを目指していると語った。
報道によると、フィードザイはマスターカードのサイファートレース・アルマダ・プラットフォームと直接統合される。これは、数千の仮想通貨取引所からの取引で詐欺やその他の不審な活動がないかを監視するための銀行向けツールだ。フィードザイのソフトウェアは、AIを使用して「ナノ秒」で不審な取引を特定し、ブロックするために構築された。フィードザイのデータによると、詐欺取引の約40%が銀行口座から直接仮想通貨取引所に向かっている。
フィードザイのCEO兼共同創設者であるヌノ・セバスチャオ氏は、この技術により「警戒心のない消費者が保護され、詐欺の検出が強化される」と述べた。また、マネーロンダリング活動やミュール口座の検出も可能だと語った。「不正な仮想通貨取引を防止していると信じている多くの銀行は、実際には仮想通貨分野で広く認知され、規制されているエンティティに関与する取引をブロックし、残りを無視しているだけだ」とセバスチャオ氏は語った。
今回の提携に先立ち、マスターカードは7月にリアルタイム決済の詐欺を監視するための別のAI搭載ツールを発表している。
マスターカードは、Web3スペースと仮想通貨で存在感を示してきた。ネクソやバイナンスなどの主要な仮想通貨取引所と提携して、仮想通貨ベースのマスターカードを発行してきた。また、マスターカードは最近、ブロックチェーン上で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験にも関与してきた。10月12日には、オーストラリア準備銀行(RBA)とデジタルファイナンス協同研究センターと行った実験が成功したと発表している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン