仮想通貨市場は土曜日、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のハト派的な発言を受けて急騰し、市場心理は「強欲」に戻った。

仮想通貨市場の全体的なセンチメントを示す恐怖強欲指数は、土曜日にスコア60の「強欲」を記録した。前日の「中立(スコア50)」から10ポイント上昇した。今週初めの時点では「恐怖」まで落ち込んでいたが、そこからの回復となった。

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Source: alternative.me

この反発は、パウエル氏が金曜日に行ったジャクソンホール・シンポジウムでの講演を受けたものだ。同氏は「インフレと労働市場の現状は、FRBの金融政策スタンスの調整を正当化する可能性がある」と述べた。

イーサリアムは「最も金利に敏感な資産」

パウエル氏の発言後、ビットコイン(BTC)は5%上昇して11万7300ドルに達し、3億7988万ドルのショートポジションが清算された。一方、イーサリアム(ETH)は2021年の史上最高値4878ドル近辺まで回復し、一時4851ドルに到達、24時間で11.51%上昇した。

同日、アクシー・インフィニティ共同創業者のジェフリー・ジルリン氏は、イーサリアムを「仮想通貨で最も金利に敏感だ」とXで指摘した

「金利が下がると、DeFiでステーブルコインを預けて得られる利回りと、銀行にドルを預けて得られる利回りとの差が広がる」と同氏は説明した。

CMEのFedウォッチツールによれば、市場参加者の75%が9月17日のFOMC会合で利下げが行われると予想している。取引リソースのコベイシ・レターも「パウエル議長は9月の利下げに向けて舞台を整えているようだ」と述べた。

歴史的に、FRBの利下げは流動性を高め、仮想通貨のようなリスク資産をより魅力的にしてきた。

市場参加者は上昇を予想

しかし、セントルイス連銀のアルベルト・ムサレム総裁は金曜日、ロイターに対し「利下げを支持するかどうか判断するにはまだ時間が必要だ」と述べた。

「会合の2~3日前まで、自分の見通しやリスクのバランスをアップデートし続ける」と同氏は語った。

一方、今週初めにはすでに複数の市場参加者が、パウエル氏が利下げを示唆すれば仮想通貨市場は急騰すると予想していた。ジェイソン・ウィリアムズ氏は水曜日に「もしパウエル氏が軟化し、利下げの可能性を示せば、市場は一気に吹き上がる」と発言した

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