米証券取引委員会(SEC)で仮想通貨やデジタル資産に関する問題を扱うサイバー部門の責任者ロバート・コーエン氏が、来月同委員会を退任する。SECが29日に発表した。コーエン氏はSECに15年間在勤、2017年に同部門が新設されて以来、責任者として従事していた。

サイバー部門は、仮想通貨やデジタル資産に関する証券違反を担当する部門で、仮想通貨関連の違法取引やサイバーセキュリティの問題なども担当している。

コーエン氏は、カナダのチャットアプリ「Kik(キック)」を未登録証券を発行したとして訴追したり、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を違法に宣伝したとしてプロボクサーのメイウェザー氏と音楽プロデューサーのキャレド・キャレド氏を起訴したりするなど、多くの捜査活動を指揮してきた。

SEC法執行部門の共同ディレクターのスティーブ・ペイキン氏は、以下のように述べている。

「サイバー部門は、ロブ(コーエン氏)の戦略的リーダーシップのもと、素晴らしい成功を遂げている(中略)。新設直後から影響力の大きい事件を扱い、投資家らを保護し、新しく困難な課題に対してSECが機敏に対応できる能力を証明した」

コーエン氏のもとでSECはICO関連で積極的な取り締まりを行っていたが、最近はICOを認めるケースも出ている。

今月、分散型コンピューティング・ネットワークのブロックスタック(Blockstack)に2800万ドルのトークン発行による資金調達を承認した。SEC公認で初めてトークンを発行するケースとなっている。また、仮想通貨ゲーム会社ポケット・オブ・クォーターズ(PoQ社)のトークンは証券に該当しないと判断し、SECに登録することなしに同トークンを発行できるとした。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版