米証券取引委員会(SEC)が11日、分散型コンピューティング・ネットワークのブロックスタック(Blockstack)に2800万ドルのトークン発行による資金調達を承認したことがわかった。SEC公認で初めてトークンを発行するケースとなる。ブロックスタックは今年4月にSECにICOでの申請をしていた。

【関連記事:初のSEC公認トークン発行へ ブロックスタックCEO「仮想通貨業界の前例に」

トークン販売は日本時間12日から実施する。トークン発行はSECのレギュレーションA+という枠組みで行われる。同枠組は5000万ドル未満の資金調達を目的とする中小企業を対象とした調達方法。この枠組みでは審査プロセスが簡易化されており、適格投資家だけでなく、一般投資家にも有価証券を販売することができるため、中小企業の資金調達が促進できる。

ブロックスタックのムネーブ・アリCEOはレギューレーションA+では新しいプロトコルを考案する必要があったために非常に時間とコストがかかったという。

「申請に200万ドルを費やしたが、これは仮想通貨業界への寄付だと考えている」

と冗談交じりに話した。

ブロックスタックのICOが承認された一方で、SECはメッセージアプリ「キック(Kik)」とのICOを未登録証券の販売に当たると判断し、今年6月に証券法違反で訴追している

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版

【関連記事:SEC、未登録証券の発行で加のチャットアプリを訴追