米国の捜査当局は、仮想通貨を使ったマネーロンダリングを行った疑いで、ロシア人の自称ラッパーを逮捕した。

FBIが3月30日に裁判所に提出した書類によれば、ロシア人のマクシム・ボイコ容疑者は仮想通貨取引所BTC-eを通じてマネーロンダリングを行っていた。また当局は、ボイコ容疑者が国際的な犯罪組織「QQAAZZ」に関与しているとも指摘している。

米ロサンゼルスに在住しているボイコ容疑者は1月19日に米国に入国。その際には2万ドルの現金を所持していたが、空港のセキュリティに対してはビットコイン投資とロシアの賃貸物件からの利益であると主張していた。この説明に疑問を持った当局は、ボイコ氏を捜査し、3月27日に逮捕に至った。

ボイコ容疑者は、Plinofficialという名前でラッパーとしても活動していた。この名前は、FBIがマネーロンダリングに関連していると特定したメールアドレスでも使用されていた。

ボイコ容疑者は、plinofficial@me.comというメールアドレスをしようして、BTC-eで本名でアカウント登録をしていた。FBIによると、このアカウントを使ってマネロンが行われていたという。

ソーシャルメディア上の証拠

ボイコ容疑者のソーシャルメディアはFBIの捜査の証拠として扱われている。FBIは、彼のインスタグラムについて次のように指摘している。

「合法的な事業活動とは一貫しておらず、ボイコが過去数年間、重要なサイバー犯罪者との間で違法なマネーロンダリング活動に従事していたという主張と一致するものだ」

FBIが提出した資料の中では、大量の現金を持っているインスタグラムの写真が引用されている。

出典: Boiko’s Instagram

出典: Boiko’s Instagram.

裁判所に提出された資料によれば、ボイコ容疑者によるマネロンは2015年から行われていたという。

裁判所での審理は4月2日から始まる予定だ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン