ビットコインは純粋な投機資産であり、コレクション用のオモチャに近い存在だと、資産運用会社バンガードのグローバル定量株式責任者ジョン・アメリクス氏は主張している。

アメリクス氏はニューヨークで開催された「ETF・イン・デプス」カンファレンスで、「ビットコインをデジタル版ラブブ以上のものとして考えるのは難しい」と語った。ラブブ(Labubu)は動物を擬人化したデザインのぬいぐるみであり、キャラクターグッズとして人気がある。

アメリクス氏は辛辣な評価を示しつつも、ビットコイン(BTC)が将来的に投機以外の価値を持つ可能性は否定しなかった。

同氏によれば、法定通貨の高インフレや政治的不安定といった状況では、ビットコインは投機を超えた実世界でのユースケースを獲得し得るという。

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2012年からのBTC価格. Source: CoinMarketCap

Vanguard finally makes the crypto leapヴァンガード、ついに仮想通貨市場へ踏み出す

今回のコメントは、バンガードが12月に初めて仮想通貨ファンドの取引を顧客に許可したニュースに続くものだ。BTCの価格が9万ドルを超え、16年間ダウンタイムなしのネットワークを維持している現在でも、伝統金融のアナリストや経営陣はBTCに懐疑的な見方を抱えているようだ。

ブラックロックやステート・ストリートと並ぶ大手3社の中で、バンガードは最後まで仮想通貨の投資商品の保有を認めてこなかった企業だった。

アメリクス氏は「当社のプラットフォーム上で、希望するならこれらのETFを保有・購入することは認めるが、それは顧客自身の裁量で行うものだ」と述べ、バンガードは「どの仮想通貨を買うべきか、売るべきかについて助言することはない」と強調した。

この方針転換により、バンガードの5000万人超の顧客は仮想通貨市場へのアクセスを得ることになり、伝統金融とデジタル資産をつなぐ新たな橋が築かれる形となった。バンガードの顧客からの新規資金流入は、ETFと連動する仮想通貨の価格押し上げにつながる可能性もある。

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