タイラー・ウィンクルボス氏とキャメロン・ウィンクルボス氏が創業した仮想通貨取引所ジェミナイが、米国で予測市場を提供するためのライセンスを商品先物取引委員会(CFTC)から取得した。
ジェミナイは水曜日、関連会社のジェミナイ・タイタンがCFTCから指定契約市場(DCM)ライセンスを取得し、「予測市場分野へ進出する計画だ」と発表した。
同社によれば、米国ユーザーは「まもなく」ウェブプラットフォーム上でイベント契約を取引できるようになる。また、米国のデリバティブ提供範囲を拡大し、仮想通貨の先物、オプション、永久契約も追加する予定だ。
ジェミナイはこれで、スポーツや選挙など多様なイベント結果に賭けることができる予測市場企業の仲間入りをすることになる。
GEMI株は水曜日の時間外取引で13.7%急騰して12.92ドルに達した。
今回のライセンス取得は、ジェミナイにとって大きな追い風となる可能性がある。同社の株価は9月12日の上場以来、仮想通貨市場の上値の重さもあって64.5%下落していた。
ジェミナイのキャメロン・ウィンクルボス社長は「予測市場は伝統的な資本市場と同等、あるいはそれ以上の規模に成長する可能性がある」と語っている。
予測市場は2025年に入り急速に人気を高めている。ポリマーケットやカルシといった主要プラットフォームは11月に過去最高の月間取引量を記録。カルシは今月、110億ドルの評価額で10億ドルの資金調達を完了している。
一方で、予測市場をギャンブルと同一視する声もあり、米国の複数の州規制当局は、CFTCが規制するイベント契約プラットフォームに対し「無許可のスポーツベッティングを提供している」として法執行措置を取っている。
5年越しのライセンス取得
タイラー・ウィンクルボス氏によれば、同社は2020年3月にライセンスを申請しており、今回の承認は「5年間に及ぶライセンス取得プロセスの集大成であり、ジェミナイの新たな章の始まり」だという。
予測市場の提供は、ジェミナイが複数の仮想通貨サービスを統合した「スーパーアプリ」を構築する計画の一部でもある。キャメロン氏は先月の決算説明会でこのビジョンを説明している。
同社は現在、予測市場分野でもほかの仮想通貨企業と競争している。仮想通貨ウォレットのトラスト・ウォレットは今月予測市場を開始し、コインベースも予測市場プラットフォームを構築していると報じられている。
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