欧州の仮想通貨資産運用会社であるコインシェアーズは、厳格な仮想通貨規制が存在する米国でヘッジファンド部門を立ち上げる。

コインシェアーズは9月22日に正式にこのニュースを発表し、同社が米国の適格投資家にサービスを展開していくという。

新たに設立されたこの部門「コインシェアーズ・ヘッジファンド・ソリューションズ」は、ビットコイン(BTC)のような仮想通貨に基づく製品に対する需要の増加に対する。

「仮想通貨は、大量採用への道のりでつかの間の約束や成功に満ちている」と、コインシェアーズ・ヘッジファンド・ソリューションズの責任者であるルイス・フェラス氏は述べた。彼は、機関投資家の要求は「変化するリスク状況と共に絶えず進化している」と指摘した。

コインシェアーズの広報担当者は、新しいヘッジファンドは2023年8月に運用を開始したとコインテレグラフに述べた。「1月以来、ルイスとチームは戦略を開発し、プラットフォームを洗練させてきた」と述べた。

新しいヘッジファンド部門は、伝統的な投資家とデジタル資産を結びつけることを目指す仮想通貨投資商品を展開する。発表では、具体的な仮想通貨商品について触れなかったが、米国で導入されるの多様な商品に言及し、次のように述べた:

「多様な商品群を提供することで、コインシェアーズは各機関投資家の固有のニーズに対応し、バランスの取れた最適な仮想通貨ポートフォリオの作成を促進することを目指している」

コインシェアーズの完全子会社であり、米金融業規制機構に登録されたブローカーディーラーであるコインシェアーズ・キャピタルは、コインシェアーズ・ヘッジファンド・ソリューションズの商品のために適格投資家に対するマーケティング活動を行う。

コインシェアーズの本部はジャージーにあり、世界最大の仮想通貨投資会社の1つである。同社は2015年に最初のビットコイン上場取引型金融商品(ETP)をデビューさせ、2017年にはイーサリアム(ETH)ETPを立ち上げた。

米国における不確実な規制環境の中でのコインシェアーズは米国市場に参入した。

コインベースとバイナンスは現在、未登録の証券を提供したとして米証券取引委員会から訴訟を起こされている。米国における規制問題がこじれる中で、コインベースは欧州連合(EU)やイギリスを含む米国外の市場でのグローバル拡張を積極的に推進している。一部の報道によれば、コインベースは海外デリバティブビジネスを拡大するためにFTXヨーロッパを買収しようとしていたという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン