ビットコイン(BTC)は金曜日の取引で下落し、7月25日以来初めて11万5000ドルを下回った。3週間以上にわたって12万ドルのレジスタンスを突破できずにいることから、短期的な価格上昇トレンドに疑問が生じている。

BTCは10万4000ドルまで下落するのか?

ビットコインは現在、11万5000ドルのサポート水準を死守しながら、下方向へのボラティリティに直面している。この水準は、マーケットアナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏が上昇トレンド継続のために重要だと指摘したエリアでもある。

同氏のチャートによると、BTCが11万5600ドルを下回ると、ロングポジションの清算が連鎖的に発生し、価格は11万〜11万2000ドルのレンジまで押し戻される可能性がある。

BTC/USD 4時間足チャート Source: Michael van de Poppe

トレーディングビューのデータによれば、ビットコインは金曜日に一時11万4100ドルまで下落。この動きにより、コイングラスのデータでは1億7200万ドル相当のロングポジションが清算された。

11万6000ドルの水準を速やかに回復できなければ、10万4000ドルへのさらなる調整の可能性が高まるとも指摘されている

BTCのダイバージェンスは9万2000ドルを示唆

短期的な弱気トレンドを補強する材料として、週足チャートでは価格とモメンタムとの間に典型的な弱気ダイバージェンスが現れている。

下図では、BTC/USDは過去数ヶ月にわたって高値を更新している一方で、相対力指数(RSI)は安値を切り下げており、強気モメンタムの弱まりを示唆している。

BTC/USD 週足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

このようなシグナルは、2021年の強気相場のピーク時にも見られたように、深い下落に先行することが多い。

歴史が繰り返すならば、BTCは現在9万2000ドル付近に位置する50週間指数平滑移動平均線(50週EMA、黄色の波)まで調整する可能性がある。このトレンドラインは過去の強気相場においても主要なサポートとして機能しており、中期的な調整における妥当なターゲットと見られている。

また、クリプトトレーダーのアレハンドロBTC氏は、月足チャートにも同様のダイバージェンスが表れていると指摘し、「ビットコインは月足RSIで三重の弱気ダイバージェンスを示しており、これはサイクル終了時に見られる典型的なシグナルだ」と述べている。

ビットコインの未実現損益(NUPL)指標も警戒サインを発している。現在この指標は0.5〜0.6のゾーンにあり、これは過去に局地的な価格天井と関連づけられてきた水準だ。

ビットコインのNUPLと価格チャート Source: Glassnode

現在の価格水準では、供給の92%以上が含み益を抱えており、売り圧力が高まる可能性がある。このような状況は2020年、2024年3月、2025年1月にも確認されており、いずれも急落に先行していた。これにより、8月にも同様の下落が起こるリスクが意識されている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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