ブロックチェーン技術を活用して金融サービスの変革を目指すフィンテック企業フィギュア・テクノロジー・ソリューションズが、米国証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の非公開申請を行った。従来の金融市場での資金調達を視野に入れる仮想通貨関連企業の動きが加速している。

同社は5日、2025年に予定する株式公開に向け、株式発行に関する非公開の申請書をSECに提出したと発表した

株式数や価格帯は未定で、市場環境やSECの審査完了を経て決定される。今回の申請は、最終的な公開前に非公開で申請できるSECの制度を利用したもの。

仮想通貨関連のIPOが相次ぐ

仮想通貨企業による従来型IPOの申請が増えており、デジタル市場と伝統的市場の融合が進んでいる。これにより、従来の投資家から仮想通貨業界への資金流入が拡大している。

公開市場への参入は、マイケル・セイラー氏が率いるストラテジーのように、株式発行などを通じた多様な資金調達を可能にする。

フィギュアは、レンディングや現実世界資産(RWA)のトークン化などを含むブロックチェーンベースの金融サービスを展開。2018年に構築したパブリック型プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーン「プロビナンス・ブロックチェーン」を活用し、特に金融サービス分野でのデータ管理の課題解決を目指している。

同社は2024年3月、オンチェーン融資と証券取引額が300億ドルを突破したと発表。この3日前には、暗号資産やトークン化株式、証券を扱う総合取引所「フィギュア・マーケッツ」立ち上げに向け、シリーズA資金調達で6,000万ドルを獲得していた。

サークルの成功がIPOシーズンを後押しか

世界第2位のステーブルコインUSDCの発行元サークルは、6月5日にニューヨーク証券取引所に上場。IPO規模を10億5,000万ドル超に拡大して実施した。

サークルの成功は、2025年の仮想通貨IPOシーズンを後押しし、さらなる企業の公開市場参入を促す可能性がある。6月2日時点の発行済株式数2億2,000万株に基づく評価額は69億ドルとなった。

CRCL/USD 1-day price chart, after Circle IPO. Source: Yahoo Finance

その1カ月後、仮想通貨資産運用会社グレースケールがSECに非公開のIPO申請を行ったと報じられた。

また、暗号資産取引所運営およびメディア事業を展開するブリッシュも、最大6億2,900万ドルを調達するIPOを計画しており、42億ドルの評価額を目指している。

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