仮想通貨取引所バイビットが公表した最新レポートによれば、米国の仮想通貨規制がよりイノベーションに寛容な方向に進んでいることや、ビットコイン上場投資信託(ETF)の導入による機関投資家の関心拡大を背景に、仮想通貨ポートフォリオにおけるビットコイン(BTC)の保有比率が上昇している。

2025年5月時点で、ビットコインは仮想通貨投資家のポートフォリオ全体の約30.95%を占めており、2024年11月時点の25.4%から増加した。

この比率は、ビットコインが仮想通貨投資家の保有資産の中で最も大きな単一資産となっていることを意味する。一方で、イーサリアム(ETH)対ビットコインの保有比率は2025年4月末に0.15まで低下し、現在は0.27まで回復している。

これは、1ドル分のイーサリアムを保有している投資家が、約4ドル分のビットコインを保有していることを示している。

仮想通貨投資家の資産配分 Source: Bybit Research

機関投資家による採用も拡大しており、ビットコインを保有する企業数は2025年6月5日以降、わずか数週間で124社から244社超へと倍増した。

Source: BitcoinTreasuries.NET

現在、企業の財務資産として保有されているビットコインは合計345万BTCにのぼる。そのうち、上場企業のバランスシートには83万4000BTC(全供給量の3.97%)、現物ETFを通じては139万BTC超(全体の6.6%)が保有されている。

アンチェインド社の市場調査ディレクター、ジョー・バーネット氏によれば、ビットコインの機関投資家保有が今後さらに進めば、2035年までに価格は180万ドルに達する可能性があるという。

バーネット氏はコインテレグラフのポッドキャスト番組『Chainreaction』で次のように語っている。

「10年後のビットコインの姿を考えると、注目すべき2つのモデルがある。そのひとつが“パラレルモデル”で、2035年にビットコイン価格が180万ドルになるという予測だ」

この水準は、ビットコインが金の時価総額(約22兆ドル)に肩を並べることを意味する。

個人投資家はアルトコインへ

一方、個人投資家の間ではビットコインの保有比率が減少傾向にあり、2024年11月から37%減少し、現在は11.6%にとどまっている。これは、機関投資家が保有する割合のおよそ半分にあたる。

個人投資家と機関投資家の保有割合 Source: Bybit Research

バイビットの分析によれば、個人投資家の多くはビットコインを売却してXRPやステーブルコインなどのアルトコインに資金を移したとみられる。

実際、XRPのポートフォリオ構成比は2024年11月の1.29%から、2025年5月には2.42%へと倍増しており、背景にはXRP ETFの承認期待があるという。

「仮想通貨業界では、リップルの現物ETF承認はソラナETFよりも先行するとの見方が強い」

これにより、一部の機関投資家がソラナ(SOL)からXRPへと資金を再配分する動きが観察されたという。

XRP保有比率(左)とETF承認予想 Source: Polymarket, Bybit Research

これに伴い、ソラナのポートフォリオ比率は2024年11月の2.72%から、2025年5月には1.76%へと減少しており、アルトコイン間でも資金シフトが進んでいることが浮き彫りになっている。

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】

仮想通貨, Gold, Analysis, ビットコイン価格, Bitcoin Analysis, 仮想通貨投資, SEC, ビットコイン関連規制, XRP, アメリカの仮想通貨, Ether Price, Web3, Solana, Cryptocurrency Investment, Bitcoin Adoption, Bitcoin ETF, ETF