米国の億万長者、マーク・キューバン氏。米NBAチーム「ダラス・マーベリック」のオーナーであり、ビットコインやICOに積極的に投資するなど、仮想通貨界隈でも有名な人物だ。
そんなキューバン氏が、米CNBCとのインタビューの中で、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」についてコメント。キューバン氏は「私は彼らがやっていることを応援していない。大きな間違いだと思う」と語った。
キューバン氏は、リブラのグローバルな影響について懸念していると説明した。同氏は「グローバルに見て、法の秩序や政府の安定性、通貨の安定性がないような国々では危険である可能性がある」と述べた
「一部の独裁的なアフリカの国々では、通貨をコントロールできなくなることがきっかけとなり、そこから本当の問題が発生した」
リブラの登場によって、新興国での通貨統制に混乱を招くのではないかというのが、キューバン氏の懸念だ。
トランプ大統領もリブラを批判
フェイスブックの仮想通貨リブラは、先月のホワイトペーパー発表以来、多くの批判や懸念にさらされている。例えば、米下院議員のマキシム・ウォーターズ氏は、過去のデータ流出問題からリブラに懸念を示し、フェイスブックに仮想通貨の開発中断を求めている。
ここ最近で、特に注目を集めたのが、トランプ大統領のツイートだろう。トランプ大統領はリブラを「頼り甲斐のないものだ」と批判し、フェイスブックは銀行免許を取るべきだとツイートした。
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フェイスブック側は、こういった批判に対して「フェイスブックはユーザーのデータを共有しない」「フェイスブックはリブラについて特別な権利は持たない」と反論している。
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来週16日、17日の両日には米議会でリブラの問題に関する公聴会が開催される予定だ。リブラ批判派の議員に対して、フェイスブック側が直接反論することになる。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版