イングランド銀行総裁、中銀デジタル通貨導入の考えには反対しないと表明

 イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、リクスバンク記念会議で、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)の見通しについて柔軟な姿勢であることを表明した。ブルームバーグが25日に伝えた。

 リクスバンクは、スウェーデンの中央銀行だ。カーニー総裁はCBDC導入の考えには反対しないものの、デジタル通貨がそのように導入されることは近いうちには起こらないだろうと強調した。カーニー氏は、仮想通貨は今のところ貨幣の構成要素を満たしていないと述べた。

 今年2月、ロンドンのリージェンツ大学で行われたイベントで、カーニー氏は仮想通貨を手厳しく批判した。「仮想通貨はこれまで、貨幣の持つ伝統的な役割をほとんど担えていない。仮想通貨は至る所に散らばっており、価値の保存手段とは言えない。交換手段として使用している人は誰もいない」。

 イングランド銀行は今月はじめ、CBDCを使用することで起きうる金融リスク・金融的不安定の様々なシナリオを描いた調査報告を公表した。報告書で描かれたシナリオでは、CBDCの導入によって、民間信用または経済への総流動性供給に悪影響を与えるとは考えられないとしている。

 25日に行われたリクスバンク350周年記念式典の際、カーニー総裁は、中央銀行の「過去・現在・未来」は、金融システムに対する国民の信頼を維持することにかかっていることを強調した。また、イングランド銀行がブリグジット以降、ブリグジットのような瀬戸際政策から巻き起こる衝撃により柔軟に対応出来るよう、銀行の金融システムを改善させたことも付け加えた。

 ヨーロッパの他の中央銀行も、CBDCの導入を検討している。今月初め、ノルウェーの中央銀行であるノルジスバンクは調査報告を公表し、「貨幣および貨幣制度への信頼を確実なものとする」ため、現金の補助としてのCBDC開発を検討していることを明らかにした。前述のリクスバンクも、スウェーデンでは現金の使用が減少していることから、eクローナの導入を検討している

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