イングランド銀行(BoE)のマーク・カーニー総裁が、ビットコインを従来の定義からは正当な通貨だと見なすことはできない、と公言した。英テレグラフが今月19日に報じた。
ロンドン・リージェンツ大学の行事でカーニー総裁は、ビットコインは交換手段でも価値の保存でもないとし、ビットコインが従来の通貨における2つの主な必要条件を満たすのに失敗したと主張した。
「従来の貨幣の側面において…(仮想通貨は)これまでのところほとんど失敗してきた。仮想通貨は、至るところに散らばっているため価値の保存ではない。誰も交換手段として使用していない」と、カーニー総裁はロンドン・リージェンツ大学の学生に語った。
しかしカーニー総裁は「仮想通貨の基礎となっている技術は、分散型の方法で金融取引を照合する方法として、依然として有用だと判明するかもしれない」とも述べている。
交換手段として使用するのに仮想通貨が理想的でないという議論は、通常は特にビットコインについてなされる。
決済処理を扱う大手企業であるストライプが18年1月24日、料金の高さと承認時間の遅さからビットコインのサポートを停止した。これに先立つ昨年12月7日にはゲームプラットフォームのスチームが、最大20ドルの取引手数料と高い変動率に言及しビットコイン決済の受け入れを停止した。
しかし、米内国歳入庁(IRS)は仮想通貨を「交換手段、計算の単位、価値の保存のすべて、またはいずれかとして機能するデジタル式の価値の表示」と定義しており、14年3月から資産として仮想通貨に課税している。