XRPは4日、日足終値で2.20ドルとなり、7月4日以来の安値を記録した。その後、6日にかけて月間安値の2.06ドルから16%反発し、2.40ドルまで回復したが、相場全体の慎重なムードの中で強気優位を取り戻すには至っていない。
一方で、オンチェーンデータはXRPレジャー上での活動再活発化を示している。分析プラットフォームのサンティメントによると、過去48時間で2万1000件以上の新規ウォレットが作成され、8か月ぶりの高水準となった。
また、クリプトクオントのデータによれば、XRPレジャーのネイティブ分散型取引所(DEX)では活発な取引を記録。取引件数は94万件を超え、数か月ぶりの水準となっている。
通常、このような急増はネットワークの健全性と採用拡大の兆しとされるが、今回は価格下落と同時に発生しており、その乖離が市場の関心を集めている。
アナリストらは、この現象の背景には自然な買いではなく、クジラ(大口投資家)による売却、アービトラージ(裁定取引)、あるいは自動取引などが関与している可能性があると指摘している。
クジラのフローが安定化を示唆
XRP価格は7月18日に3.66ドルの高値をつけて以降、下落基調を続けてきた。この期間、クジラによる売りが続き、過去90日間では6億5000万ドルを超える流出が確認されている。
しかし、最新データではこの傾向に変化が見られ、過去90日間のクジラによるフローは中立化。市場の底打ちを示唆する初期サインとも読み取れる。
仮想通貨アナリストのクレイジーブロック氏によれば、バイナンスの先物データでもXRPは他の主要銘柄と異なる動きを見せているという。ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の未決済建玉がそれぞれ5987万ドル、1億4869万ドルへと大きく減少する中、XRPの先物ポジションは比較的堅調に推移している。
「トレーダーはBTCやETH市場のリスクオフムードとは対照的に、XRPにローテーションしており、小幅な下落局面を利用してポジションを積み増している」と同氏は分析する。
クジラの売り圧力が和らぎ、新規ウォレット作成が加速するなか、オンチェーンおよびデリバティブ市場のデータはXRPの安定化フェーズ入りを示唆している。ただし、その確認には価格の動向が重要となる。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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