仮想通貨のテロ利用に対抗するタスクフォース設置、米議会下院で法案が可決

米議会下院は26日、テロリストによる仮想通貨利用に対抗するためのタスクフォースを設立する法案を可決した

共和党のテッド・バッド下院議員が1月に金融サービス委員会に提案した法案の改正版である「下院決議案5036号」は、仮想通貨の不正利用に対抗する「独立した金融テクノロジータスクフォース」を設置するものだ。

1月に提案された原案と同様、今回可決された法案でも犯罪で仮想通貨が使われる可能性について調査及び報告書の提出をタスクフォースに求めている。法案によれば、法案の成立後1年以内に調査結果を提出するものとしている。

原案からの重要な修正点の1つは、経済制裁を回避するために仮想通貨を使用することを防止するセクションが設けられたことだ。新しいセクションは「不正行為者・外国勢力による制裁回避の防止」とされ、法案成立後180日以内に、規制当局に対して、仮想通貨や新興テクノロジーが経済制裁回避やテロ資金供与、マネーロンダリグに使用される可能性について報告することを義務付けている。

この法案には、「テロリストのデジタル通貨利用で有罪につながる」情報を規制当局に提供するための報酬制度も含まれている。法案では、テロリストに関係する個人が仮想通貨を使用しているという情報を提供した場合、45万ドル(約5100万円)を超えない範囲で報酬を提供できるとしている。

今月はじめ、米議会の「テロおよび不正融資に関する小委員会」は、仮想通貨を使ったテロ資金調達について議論している。その中で、米シンクタンクの専門家であるファヌージ氏は、仮想通貨はテロリストにとって使いにくいものだと証言している。ファヌージ氏によれば、仮想通貨「ジハーディストにとっては使い勝手が悪く」、「現金が今でも一番」だという。ただ「仮想通貨を使った資金調達の事例は複数ある」とも指摘している。

またファヌージ氏は新興テクノロジーは「ユーザーに応じて、善悪の両方に利用でき」、ブロックチェーン技術自体は「本質的に違法なものではなく、恐れる必要はない」とも強調した。