ダラス連邦準備銀行のロバート・カプラン総裁は、米国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発を直ちに開始するべきであると考えている。

10日に開かれたブルームバーグ主催のバーチャルカンファレンスの中で、カプラン氏は中央銀行である米連邦準備理事会(FRB)がデジタル通貨開発に注力することが重要であると指摘した

「FRBが今後数か月から数年の間にデジタル通貨の開発に注力することが重要だ」

カプラン氏の発言は、経済・金融政策の幅広い議論の一部として出てきたものだ。今回のカプラン氏の発言は、米国の政策立案者の中でもCBDCが喫緊の課題の1つであると認識されていることを示すものだろう。

ブロックチェーン技術は実際に政策立案者たちの注目を集め始めている。先月、FRBのジェローム・パウエル議長は、世界中の中央銀行の8割がCBDCの潜在的な有用性を模索していると述べていた。FRBが、デジタルドルを実際に開発するかどうかは明言は避けたが、FRBではエコノミストによるこの問題のより詳細な調査を実施している。

今週月曜にはFRBのエコノミストがCBDCに関する研究レポートを発表した。このレポートでは、商業銀行と金融政策に対するデジタルドルの影響をレビューしている。

また8月には米連邦準備理事会(FRB)の研究者たちが中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)に関する理論的な研究結果を発表した

米国以外でも、最近では英財務省のトップが中央銀行デジタル通貨の検討を行っていることを明らかにしている

また金融危機が続くレバノンの中央銀行は今月9日、2021年にデジタル通貨を導入する計画を発表した

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン