※追記:1月29日9時27分タイトルを訂正いたしました。

イングランド・ウェールズの高等法院が昨年12月、仮想通貨取引所ビットフィネックスに、ランサムウェアの被害と引き換えに支払われた86万5000ドルのビットコインを凍結するよう命じていたことがわかった。英国の高等法院がビットコインを財産として扱った初めてのケースとされている。

12月13日に発行された裁判所命令によると、ハッカーは2019年10月にカナダの保険会社のコンピューターを攻撃し、身代金として120万ドルのビットコインを要求した。被害者は109.25BTCを支払ったという。

保険会社はその後、身代金として支払われたビットコインの追跡をチェイナリシスに依頼。一部が法定通貨に換金され、96BTCがビットフィネックスのアドレスに送信されたことが判明した。

そのため、裁判所はビットフィネックスにこれらのビットコインを凍結し、アカウントの所有者に関する顧客情報(KYC)情報を共有するよう命じた。

ビットフィネックスはコインテレグラフに対し、以下のようにコメントした。

「ビットフィネックスは堅牢なシステムを備えており、このような場合に法執行機関と訴訟当事者を支援できるシステムが構築されている。盗まれたビットコインを追跡できるように協力しているところだ。原告の意識がもはやビットフィネックスのプラットフォームにないことも把握している。ビットフィネックスは、今回の犯罪に対しては無実だ」

今回の訴訟については現在進行中で、保険会社の弁護士は今後、仮差し止め命令の聴聞が開始されるとしている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン