タイの外務省が仮想通貨詐欺師のパスポートを取り消したことにより、詐欺師が帰国できず訴追できなくなる可能性が出てきた。バンコクポストが10日伝えた

Prinya Jaravijit氏は共犯者と共に、フィンランドの投資家を欺き2400万ドルを投資させた後、渡米した。

犯行抑止部(CSD)副司令官Pol Col Chakrit Sawasdee氏によると、外務省は10日、主犯と思われる容疑者Jaravijit氏のパスポートを無効にした。Sawasdee氏は、容疑者が8日までに帰国を命じられていたがパスポートが取り消されたためにタイに帰国することはできず、また米国での滞在が違法になっていると述べた。Jaravijit氏は、米国のタイ大使館と帰国の手続きで調整しているという。

9日、タイの反マネーロンダリングオフィス(AMLO)は、Jaravijit氏の家族などから600万ドル相当の資金を没収した。来週、地元の警察は容疑者の家族と兄に、マネーロンダリングに関し起訴すると見られている。Jaravijit氏から金を受け取り、使用した疑いがある。

Jaravijit氏らは、フィンランドの億万長者であるAarni Otava Saarima氏と彼のビジネスパートナーを欺いて、ギャンブルに焦点を当てたトークンのドラゴンコインなど偽の投資スキームを使いビットコインを投資させた。容疑者は投資家をマカオ拠点のカジノに連れて行き、そこでトークンが使われると嘘の主張をしていた。その後、Saarima氏はビットコインを譲渡したが、リターンや株主名簿、ドラゴンコインへの投資証拠を見たことはなかったという。Saarimaは1月にCSDに苦情を申し立てた。