ロシア、米規制に同調するデジタル金融資産法を7月開始か

 ロシア国家院金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ議長を代表とする議員団が、仮想通貨とイニシャル・コイン・オファリング(ICO)規制に関する連邦法案を、国家院に提出した。公式声明が20日に伝えた

 この法案は、デジタル金融資産と資金調達の代替手段(クラウドファンディングに関するもので、ウラジミール・プーチン大統領の最近の指示により作成された。仮想通貨規制は、今年7月1日に法制化される予定だ。

 デジタル金融資産関連法案は当初、ロシア金融庁により1月25日に提案されていた。この時の法案では、仮想通貨とトークンをデジタル金融資産と定義し、公認の仮想通貨取引所運営者を通してのみ取引可能とするものだった。また、ICOに本人認証(KYC)を義務付けることも盛り込まれていた。

 一方で、法案の最新版では、デジタル資産を財産として認識し、ロシア連邦領域内における支払手段としては、非合法であることを強調している。

 金融専門家のベセリン・ペトコフ氏によれば、デジタル金融資産関連法案の最新版と、1月に金融庁が提示した案との間には、重要な違いが1つある。

 最新版では、仮想通貨取引所にも、顧客身元確認のためのKYC規則を義務付けている。ペトコフ氏によれば、この新たな法律は、米国の仮想通貨取引所に対する要件と同調するものであり、反マネーロンダリング(資金洗浄)及び反テロ金融(CTF)を目的に、顧客口座の本人確認も要求する見込み。

 コインテレグラフは2月24日、コインベース社の顧客約1万3000人分のデータが、米国税庁(IRS)に引き渡されたことを伝えた。昨年12月27日には、主要仮想通貨取引所の1つであるポロニエックス社が、全口座に対し本人確認の完了を要件とすることを発表している。

 ロシアの法案は、仮想通貨取引所の運営者に、次の要件を課すことを提案する:

 「デジタルウォレットは、反マネーロンダリング及び反テロ金融関連連邦法に従い、所有者の本人確認手続きを完了した場合にのみ、デジタル金融資産取引所の運営者によって開設される」。

 また、法案の最新版では、ICOに関しても相違点がある。以前の法案は、非適格投資家による投資額の上限を5万ルーブル(9万2000円)としていたのに対し、今回の法案は当該上限額について、ロシア連邦中央銀行(CBR)により規定されるとしている。

 コインテレグラフは1月、ロシア金融庁とCBRの間の意見の不一致について伝えた。CBRは当時、仮想通貨取引を認めるべきという意見に、反対の立場だった。RIAノーボスチによれば、意見の不一致はようやく解消され、CBRは現在、同国の仮想通貨取引所を監督する立場にある。