リップル社が、中国の清華大学フィンテック研究所(THUIFR)と提携したことが明らかになった。習近平(シー・ジンピン)国家主席の母校として知られる清華大学。リップルは世界の名門大学と提携し、優秀な人材の取り込み取り組みを積極的に推進している。
今回の提携
今回の提携によって両者は、「ブロックチェーン技術研究奨学金プログラム(BRSP)」を開始。中国の優秀な大学院を引きつけることが狙いだ。選考を通過し選ばれた学生は、ブロックチェーン技術に関するグローバルな規制や政策に関する最先端の研究に参加し、企業の訪問やイベントへの参加の機会が与えられるという。
サンフランシスコにあるリップル本社で働く吉川絵美氏は、ツイッターで以下のように今回の提携を歓迎した。
Rippleは中国の清華大学との提携によるBlockchain Technology Research Scholarship Programを通して、中国における次世代ブロックチェーン人材の育成を支援します。清華大学が旗振り役であるものの、中国各地の大学から参加学生を募集するため、全国的なイニシアチブとなります。楽しみです! https://t.co/0o9ZLoTIXW
— Emi Yoshikawa (@emy_wng) 2019年1月23日
リップルは、昨年6月に世界の17の大学に対して5000万ドルを寄付し、ユニバーシティー・ブロックチェーン・リサーチ・イニシアチブ(UBRI)を開始。今回の提携はその一環であり、支援を加速している様子が伺える。UBRIではリップルが技術提供や専門家の派遣を行い、大学と共同でブロックチェーン研究や仮想通貨関連のカリキュラムを組むことを目指している。
習近平も輩出 清華大学とは?
清華大学は、中国を代表する研究機関であり、習近平国家主席や前任の胡錦濤氏などを輩出。2013~16年の間、数学・コンピューティング関連分野における被引用回数で、上位1%に入る論文を世界で最も多く執筆したのは同大の研究者たちだったと、エコノミスト誌の記事で英オックスフォード大学のサイモン・マージンソン教授は指摘した。下記の順位表では、上位1%に入る論文数で、清華大学は米国の名門スタンフォード大学やMIT(米マサチューセッツ工科大学)などを押さえて1位となっている。
またより幅広い、科学、技術、工学、数学の4分野(STEMと呼ぶ)でも清華大学は躍進しており、マージンソン教授は先月、STEM分野で被引用回数上位1%に入る論文の数でもMITが依然としてトップだが、清華大が「5年以内に1位」になるだろうと予想した。
今回リップルが提携した清華大学フィンテック研究所(THUIFR)とは、2017年に清華大学やPBCファイナンススクール、ロースクールと共同で、金融技術関連法、金融部門の統合に関する研究を強化する目的で設立されたジョイントベンチャーだ。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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