楽天ウォレットってどんな取引所なんだろう。仮想通貨取引所の口座開設を検討しているけれど、

・ほかと比較してどんな利点や特徴があるかを知っておきたい

・周りの楽天ウォレットの評判はどうだろう?

と考えるユーザーも多いだろう。そういったユーザーに向けて、コインテレグラフ日本版が楽天ウォレットの実際の評判やメリット・デメリットについて解説する。どの仮想通貨取引所で口座開設をするか悩んでいる人は参考にしてほしい。

目次

1.楽天ウォレットとは?

2.気になる楽天ウォレットの評判は?

3.楽天ウォレットのメリット

4.楽天ウォレットのデメリット

5.楽天ウォレットの口座開設方法は?

6.まとめ

 

1. 楽天ウォレットとは?

楽天グループの傘下

楽天ウォレットの前身は「みんなのビットコイン」だ。同社は、2017年3月30日に仮想通貨交換所のサービスを開始した。当初は資金決済法に基づく「みなし業者」としてサービスを提供していた。

2018年10月に楽天が「みんなのビットコイン」を買収(発表は18年8月)。同社は楽天カードの傘下となった。

楽天のもとで、財務基盤の強化やセキュリティ対策の強化を進め、19年3月25日に資金決済法に基づく「仮想通貨交換業者」としてのライセンスを取得した。なおライセンスを取得する前、19年3月1日に、旧「みんなのビットコイン株式会社」から「楽天ウォレット株式会社」に社名変更している

4月15日から仮想通貨取引サービスの口座開設の受付を開始し、8月19日から仮想通貨の現物取引サービスの提供を開始した

仮想通貨の現物取引サービスを提供

楽天ウォレットが提供するサービスは仮想通貨の現物取引だ。これは、ユーザーが楽天ウォレットとの間で仮想通貨の売買を行う形式だ。

なお楽天ウォレットのサービスは、携帯アプリからのみだ。PCからのサービスを利用することはできない。

ビットコインなど3通貨に対応

楽天ウォレットで売買できる仮想通貨は全部で3通貨だ。

ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)

取引ペアは、日本円と各仮想通貨とのペアとなっている。

BTC/JPY, ETH/JPY, BCH/JPY

 

2. 楽天ウォレットの評判は?

楽天との相乗効果に期待

楽天ウォレットの仮想通貨取引サービスは、現在は楽天ポイントを使って、仮想通貨購入することはできないが、ユーザーからは楽天ポイントの利用への期待感が高い。ちなみに、ビットフライヤーは8月20日からTポイントで仮想通貨を購入できるサービスを始めている。楽天ポイントで仮想通貨を購入できるサービスを導入する可能性はあり得るだろう。

取引のレートが高い?

楽天ウォレットについては、現物取引のレートが高いとの声もあった。

スプレッドが広い

楽天ウォレットの現物取引のスプレッド(売値と買値との差)については、広いとの評価も出ていた。

PCからも取引したい

楽天ウォレットのサービスは携帯アプリからのみとなっている。ユーザーからはPCからもサービスを利用したいとの声があった

 

3. 楽天ウォレットのメリット

楽天ウォレット(Advantage of Rakuten Wallet)

取引手数料などが無料

取引手数料は無料だ。また日本円入金手数料も無料となっている(日本円出金の手数料は300円)。また仮想通貨の入庫手数料も無料だ(仮想通貨出庫も一定の手数料はかかる)。

入出金がリアルタイム

日本円入出金は楽天銀行の口座から行われる形だ。そのため、入出金が土日祝日でもリアルタイムで行える。

口座開設は最短で即日!

「口座開設の方法」で詳しく説明するが、楽天ウォレットを使うには、楽天ユーザーIDと楽天銀行の口座が必要だ。そのため、既に楽天銀行の口座を持っていれば、本人確認手続きが不要となっている。

従来の仮想通貨取引所での口座開設であれば、免許証などの本人確認書類の写真をホームページを通じて提出し、取引所側が審査することになるため、最短でも数日かかる。こういった手間が省ける点は大きな魅力だろう。

日本円入金で楽天ポイントがもらえる

楽天ウォレットは、楽天銀行の「ハッピープログラム対象のサービス」の対象となっている。楽天ウォレットへの日本円入金でポイントがもらえる。

出典:楽天銀行HP

顧客資産保護でグループ連携

仮想通貨ウォレットではユーザーから預かった資金を分別管理している。顧客から預かった金銭については、楽天信託の信託口座で管理する。楽天信託ではその信託財産を楽天銀行の銀行預金として預け入れている。ここでも楽天グループのシナジーを活かしている。

出典:楽天ウォレットHP

また顧客が保有する仮想通貨についてはコールドウォレットで保管するとしている。コールドウォレットや秘密鍵の管理については、セコムのグループ会社と提携して提供しているという。

出典:楽天ウォレットHP

楽天のサービスとの連携に期待

評判のところでも、ユーザーから声が出ていたが、楽天ポイントとの連携に期待が集まっている。実際、ビットフライヤーがTポイントと連携したニュースもあり、ポイントと仮想通貨の連携は魅力的だ。専門家からはポイントサービスと仮想通貨の親和性は高いという声もある。

【関連記事:ポイントサービスとビットコインの親和性について専門家が解説

また楽天ウォレットは今年4月の楽天の組織再編で、決済事業を手掛ける「楽天ペイメント」の子会社となった。楽天ペイメントが手掛ける「楽天ペイアプリ」との連携も可能性があるだろう

今年6月、楽天ペイメントはJR東日本との提携を発表。楽天ペイアプリ内でSuicaの発行・チャージができるようになるというものだ。

この発表の中で、楽天ペイメントの中村晃一社長は「今時点で仮想通貨を使った決済はこうしますというもので共有できるものはない」としつつも、支払原資として仮想通貨が使えるのか検討しているフェーズ述べた

【関連記事:楽天ペイメントの中村社長 仮想通貨決済について言及

大手企業傘下だけあって、様々なキャンペーンを実施しているのも魅力の1つだ。現在(8月26日時点)も4つのキャンペーンを展開している。

 

4. 楽天ウォレットのデメリット

取扱通貨が少なめ

楽天ウォレットが取り扱っている通貨は、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュの3種類だ。もしユーザーが、XRPやNEM、モナコイン、イーサリアムクラシックといったアルトコインの取引をしたいとなると見劣りすることになるだろう。

提供しているサービスは現物取引のみ

楽天ウォレットが提供しているサービスは、現物取引のみだ。ユーザーがレバレッジ取引や板取引といった、ほかのサービスを利用したい場合には見劣りしてしまうだろう。

レバレッジ取引とは、元手(自分の資金)の数倍の額で行う取引のことだ。少額でも大きな額での取引が行えるが、元手を超える損失を出すリスクもある。

板取引とは、取引所サービスともいい、ユーザー同士が仮想通貨の売買を行う取引だ。

口座開設には楽天銀行の口座が必要

楽天ウォレットでは、口座を開設するためには、楽天IDと楽天銀行の口座が必要だ。日本円の入出金も楽天銀行のみしか認めていない。

これにより、日本円入金無料や口座開設が最短即日といったメリットもあるのだが、未だ楽天銀行口座を持っていないユーザーからすると、手続きが煩雑に感じる可能性もあるだろう。

 

5. 楽天ウォレットの口座開設方法は?

口座開設の流れ

  1. 楽天会員ログイン&ユーザー情報の登録(PCの登録ページはこちら、アプリからも登録可)
  2. 楽天銀行の口座振替サービスに申込(楽天銀行に接続し、口座振替設定を行う)
  3. 楽天ウォレットによる口座開設審査(審査結果はメールで連絡される)
  4. 口座開設完了

メリットの部分でも説明したが、口座開設にかかる時間は「最短即日」となっている。これは、楽天銀行の口座を既に持って入れば、本人確認審査の手続きが必要なくなるからだ。

口座開設キャンペーンを実施中

現在、口座開設で楽天スーパーポイントを1,000ポイントプレゼントするキャンページを実施中だ

2019年9月30日までとなっている。

出典:楽天ウォレットHP

 

6. まとめ

今年8月に始まったばかりの楽天ウォレットの仮想通貨取引サービス。まだ取り扱い仮想通貨の少なさといったデメリットがあるものの、大手企業である楽天グループという信頼感や期待感がメリットとして挙げられるだろう。

楽天銀行との連携により、口座開設が最短即日で完了するというのも、ほかの仮想通貨取引所にはない点だ。

口座開設や日本円入金で楽天ポイントを獲得でき、普段から楽天ユーザーであり、これから仮想通貨へ参入しようという人にとっては魅力的だろう。

ユーザーからの声にもあったように、決済分野やポイントサービスとの連携深化といった楽天グループの相乗効果もこれから期待が持てるだろう。

 

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