キャンター・フィッツジェラルドの支援を受けるトゥエンティワン・キャピタルが、当初発表していた以上のビットコイン(BTC)を保有するに至り、仮想通貨の蓄積競争がさらに激化している。

ブルームバーグの報道よれば、同社はステーブルコイン発行企業テザーから約5800BTCを取得したとされる。

ブルームバーグの推計によると、トゥエンティワン・キャピタルのビットコイン保有総数は現在4万3500BTCに達しており、当初想定していた保有量を約1500BTC上回っている。

現在の価格に換算すると、その保有額はおよそ51億3000万ドルに相当する。

トゥエンティワン・キャピタルは、キャンター・フィッツジェラルドとの関係に加え、テザーやビットフィネックス、ソフトバンクといった仮想通貨・ベンチャー投資の有力企業からも支援を受けている。

同社は、特別買収目的会社(SPAC)であるキャンター・エクイティ・パートナーズとの合併を通じて、上場を目指している。

テザーは最初のビットコイン拠出の一環として、37229.69BTCをトゥエンティワン・キャピタル関連のアドレスに送金していた

同社の代表を務めるのは、ストライクのCEOでありビットコイン支持者として知られるジャック・マーラーズ氏である。

“第二のマイクロストラテジー”を目指す企業

トゥエンティワン・キャピタルは、マイケル・セイラー氏のマイクロストラテジーによる先行的な取り組みに続き、ビットコインを積極的に蓄積する新興企業の1つだ。マイクロストラテジーは2020年半ば以降、60万7000BTC以上を取得している。

しかし、トゥエンティワン・キャピタルはマイクロストラテジーや他の一部企業と異なり、ビットコイン購入のために負債に依存していない。にもかかわらず、同社の保有量はすでにマイニング企業であるMARAホールディングス(5万BTC)に迫る水準となっている。

BTCトレジャリー企業100社 Source: BitcoinTreasuries.NET

MARAのほか、ライオット・プラットフォームズ、クリーンスパーク、ハット8といったマイニング企業も、法人としてのビットコイン保有量の上位に名を連ねている。これらの動きは、2024年に再燃した「HODL戦略」の広がりを反映しており、マイナーらが将来の価格上昇を見越して、採掘したビットコインを売らずに保有する傾向が強まっている。

さらに、マイニング業界以外でも、複数の非仮想通貨企業がビットコインをバランスシートに組み入れ始めている。たとえば、日本の繊維メーカーの北紡、医療テクノロジー企業のセムラー・サイエンティフィック、電動スポーツ車両を手がけるボルコンなどがその一例である。

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