9月19日18時30分の仮想通貨相場は、ビットコインを始め全面安の展開となっているが、時価総額トップ10で10位のステラ(XLM)だけ急騰。24時間比で18%以上のプラスとなっている。
(出典:Coin360「ステラ/米ドル(1週間)」)
ステラ急騰の背景にリブラ?
ステラは、競争が激しくなるクロスボーダー(国をまたいだ)送金市場を対象にした仮想通貨だ。6月以降は低迷を続けていたが、今週から上昇傾向が続いている。
今年4月、ステラの共同創設者であるジェド・マケーレブ氏は、ステラはUnbanked(銀行口座を持たない者たち)に対するサービスと強調。「現在の金融モデルから「不平等」に扱われている人たちと一緒に変化を生み出す」とし、今後、ステラが浮上するきっかけは「銀行口座を持たない者たちによるボトムアップ」と予想した。
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フェイスブックの仮想通貨リブラが対象とするのも、世界に17億人いると言われている銀行口座を持たない人々だ。ただ、18日にドイツがリブラをはじめとするステーブルコインに対抗する考えを正式に打ち出すなど、米国だけでなく欧州での風当たりが強くなっている。
リブラへの逆風がステラへの追い風になっている可能性があるかもしれない。
スラックの競合アプリでエアドロップ
また今月9日、ステラ開発財団が米ビジネスチャット「スラック」のライバル企業で「キーベース」と共同で1億2000万ドル(約130億円)相当のステラのエアドロップ(無料配布)を開始すると発表した。10月以降の20ヶ月間、毎月15日に約6億6000万円分のステラがキーベースの利用者約30万人に配られることになる。