ビットコインの価格が史上最高値を連日更新する中、ショートポジションを取っていたトレーダーたちが大きな損失を被っている。過去24時間で10億ドル以上のショートポジションが清算された。
コイングラスのデータによれば、仮想通貨全体で10億1000万ドル相当のショートポジションが清算され、影響を受けたトレーダーは23万2149人にのぼった。
このうち約5億7000万ドルがビットコイン(BTC)のショート、2億690万ドルがイーサリアム(ETH)のショートポジションだった。
清算は、ビットコインが9日に11万2000ドル、10日には11万6500ドルと、2日連続で過去最高値を更新したタイミングで発生した。イーサリアムも10日に2990ドルまで急騰している。
コインマーケットキャップのデータによると、仮想通貨市場の時価総額は過去24時間で4.4%上昇し、3兆6300億ドルに達した。
アナリストのマイルズ・ドイチャー氏は10日、「弱気派は現実を受け入れられない」とXに投稿。トレーダーのダーン・クリプト・トレード氏も「ビットコインとイーサリアムで大規模なショートスクイーズが発生した」と指摘した。
同様の見解を示すヴェロ氏は、大規模な清算イベントを受け「大量のメールが飛び交っている」と述べている。
過去の大規模な清算イベントの一例としては、2月3日に起きた22億4000万ドル規模の清算がある。当時は米国のトランプ大統領が輸入関税を課す大統領令に署名したことで、世界的な貿易戦争への懸念が高まり、市場が混乱した。
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BTC最高値更新を巡る見方は分かれていた
今週初めには、一部アナリストがビットコインの最高値更新に懐疑的な見方を示していた。
ビットフィネックスのアナリストは8日、「ビットコインのトレーダーは明確な追随の勢いを欠いており、過去最高値を突破できずにいる」と指摘。ビットコインが10万8500ドル付近で取引されていた際には、「強気派は新たな材料や明確なマクロ要因がない限り、価格を大きく押し上げることが難しい」と述べていた。
一方で、強気の声もあった。MNトレーディング・キャピタルの創業者マイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は6月30日、「ビットコインの過去最高値へのブレイクアウトは、来週にも起きるかもしれない」と語っていた。
現在、トレーダーたちはビットコインの価格がこのまま安定、あるいはさらに上昇すると見ている。
ただし、もしビットコインが9日の価格である11万2000ドルまで下落した場合、およそ21億1000万ドル相当のロングポジションが清算リスクに晒されることになる。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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