カナダの投資管理会社3iQとブロックチェーン企業Mavennetの共同事業であるカナダ・ステーブルコープは、カナダドルに裏付けされたステーブルコインQCADを2月11日に公開した。

QCADは、イーサリアムのブロックチェーンベース。規格準拠トークンERC-20で、一般市場での普及をターゲットにし、支払い手段と決済ソリューションとして利用される。また、カナダ・ステーブルコープは、マネーロンダリングを監視するカナダ金融取引および報告分析センター(FINTRAC)にも今年6月から特定事業として規制される。

まだ、Coin360といった仮想通貨の時価総額を追跡する主要ウェブサイトには表示されていないが、QCADのトランザクションはイーサリアムブロックチェーンのエクスプローラー「イーサスキャン」で追跡可能となり、現時点で、5件のアドレスに総額15万350カナダドル(約1200万円)が保持されている。

ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)といった主要仮想通貨や米ドルに裏付けされたステーブルコインUSDコイン(USDC)などとの取引が可能だ。

QCADは、連携先のカナダに拠点を置く仮想通貨取引所DVeX、Newton、Bitvo、Netcoins、Coinsmartで購入できる。ビットゴーやカナダ現地のバランスなどの仮想通貨カストディアンにサポートされている。

将来的にはイーサリアム以外のさらなるネットワークへの展開も計画しているとし、ステーブルコープの最高執行責任者(COO)であるロブ・ダースキ氏は、以下のように述べている。

「QCADは、概念では、チェーン・アグノスティックだ。我々の主に考慮するのはユーザー体験と安全性で、安定したインフラと過去と現在のプロジェクトの成功例などから、イーサリアムで開始することにした。さらなるネットワークの精査も計画しているが、我々は常に、我々の顧客体験に焦点を当てている」

 

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

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