匿名性の高いアルトコイン、モネロ(XMR)のユーザーらは、6日にモネロのハードフォークが実施された後も息をひそめて状況を見守っている。

 モネロの開発者らは、ASICマイナーに対する保護策として、モネロのバージョン7への移行を成功させた。創設者のリカルド・スパーニャ氏はソーシャルメディアでいつものように皮肉交じりに今回の動きを認めた。

 (モネロはあれをやっといたよ、あれで)

 今回のハードフォークには賛否両論が上がり、モネロのコミュニティでは、ASICに対応したチェーンの保持をうたうフォークや、その他の様々な改善や機能を保証するフォークなど、複数のフォークが現れた。

 そのように派生したコインに、モネロオリジナルとモネロクラシックがある。

 今回のアップグレードが行われることとなった背景には、ハードウェアメーカーのビットメインの存在がある。中国企業のビットメインは3月、モネロのマイニング用に特別に開発した新製品、アントマイナーX3を発表した

 ビットメインのASICが大量に使用されれば、自宅のパソコンや他のデバイスを使う小規模のマイナーを追い出すことになり、ネットワークがより集権化する。この事態を恐れたスパーニャ氏は、ASICの拡散を阻止するために「全力を尽くす」と誓った

 記事掲載時点では、初期トラブルがモネロのサブレディットで何件か報告されており、ユーザーは混乱が静まるのを待っている。