元リバプールのスター選手のマイケル・オーウェン氏が、シンガポールのグローバル・クリプト・オファリング・エクスチェンジ(GCOX)と提携し、自身の名前に裏付けされた仮想通貨「OWN」コインの発行準備を進めていることが分かった。ブルームバーグが21日に伝えた。

 次の四半期にローンチされる予定のOWNトークンは、グッズの購入やアスリートが選んだチャリティへの寄付に使用することができる。またオーウェン氏から指導を受けられる権利のほか、同氏が設立中のサッカーセンターにも紐づける。

 今回の動きは、政治家でもあるフィリピン人ボクサーのパッキャオ氏が、有名人としては初めて「PACコイン」と呼ばれるトークンをローンチするというニュースに続くものだ。

 GCOXはブロックチェーン系のスタートアップで、有名人が「セレブリティ・コイン」と呼ばれる独自のデジタル通貨をつくることができる。コインは、ファンが限定コンテンツを購入するために使用する。Bitcoin Exchange Guideによれば、GCOX創設のアイデアが最初に出たのは昨年2月。創設者は「有名人が独自の仮想通貨を作成・上場できる世界初の取引所」と主張している。一方で「TokenStars」のような類似サービスもあり、こちらは「有名人の大規模なトークン化を行う初のブロックチェーン企業」と名乗っている。

 昨年11月に報じたように、有名人が推薦するICOについて米証券取引委員会(SEC)が違法の可能性を警告しているにもかかわらず、世界各地の有名人が次々と独自のデジタル通貨を生み出している。

 今月7日にはニュージャージー州の規制当局が、スティーブン・セガール氏が2月に宣伝していたビットコイイン2Gen(B2G)のICO主催者に対して中止命令を出した。6日には、ウータンクランのメンバーでラッパー兼プロデューサーだった故オール・ダーティ・バスタードの息子ヤング・ダーティ・バスタードが、自身の仮想通貨「ダーティ・コイン」(ODB)をローンチすると表明している。