分散型自律組織(ダオ)のドーグ、米国初のブロックチェーン基盤の有限責任会社を設立

分散型自律組織(ダオ,DAO)型のブロックチェーン開発者組合「ドーグ(dOrg)」は、法的地位を獲得するため、米バーモント州の州法(States law)に基づき有限責任会社(LLC)を米国で初めて設立した。これによりドーグは正式な法的地位を備え、契約の締結ほか、参加者に賠償責任に関する保護(有限責任)を提供できるようになる。同州の法律事務所「グラベル&シェイ」が6月11日に発表したプレスリリースで明らかになった

バーモントは従来より「ブロックチェーン推進」州をうたっており、2018年5月にブロックチェーン基盤の有限責任会社(BBLLC)を可能とする法律を成立させた。この法律は、ブロックチェーン技術を基にした意思決定・相互作用プロセスと組織構造のための法的枠組みを規定しているという。またグラベル&シェイは、2018年3月に米国で初めて、ブロックチェーンに完全に依存した不動産売買取引を完了した「プロピー(Propy)」に協力した法律事務所として知られている

「ダオ」は、分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organization)を意味する略称。インターネット・ブロックチェーン技術・スマートコントラクトを組み合わせ、中央集権的な階層管理を行わず、フラットな関係の個人による集団で投票などによる意思決定を行う。ドーグは、ダオ専門のダオ型開発企業だそうだ。

グラベル&シェイによると、ドーグは、仮想通貨イーサリアム(ETH)を基盤とする独自の分散型アプリ(dApps)・スマートコントラクト動作環境「ダオスタック(DAOstack)」を利用しているという。

またドーグは今回、「合法的な窓口(wrapper)」の獲得のため、グラベル&シェイと契約したという。今回のBBLLC設立により、ドーグは、バーモント州のドーグ有限責任会社として合法的地位を得たことになる。

同法律事務所の特別顧問オリバー・グッドイナフ氏は、ドーグの法的地位について次のように述べた。

「ドーグは、ブロックチェーンのソースコードを企業統治の根拠として直接参照できる初の法人となった。その重要な業務と所有権は完全にブロックチェーンで管理されていると我々は信じている。」

ダオスタックを基に構築されたプロジェクト提案・投票システム「アルケミー」によって承認された声明によると、ドーグは、他のダオが将来法的地位を容易に獲得できるようにすることを望んでいる。

「我々は、今回行ったことを世界中の誰もが利用できるようにした。最終的には、ダオを構成し合法的な地位を得るという手順は、SNSアカウントを作るのと同じくらい簡単になるだろう。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版