仮想通貨取引所バイナンスと米司法省が先週43億ドル(約6369億円)の和解を結んだが、バイナンスからの資金流出の動きはほぼ沈静化したようだ。

ブロックチェーン分析会社ナンセンのデータによると、バイナンスは過去7日間でイーサ(ETH)トークンの預金で8740万ドルの純流入を記録した。一方、イーサ、バイナンスコイン(BNB)、アバランチのAVAX(AVAX)、ポリゴンのMATICなどのむマルチチェーントークンの純出金額は、同期間中に5920万ドルに達した。43億ドルの和解直後、バイナンスのユーザーは取引所から10億ドル以上を引き出したと報じられていた

ナンセンのデータによると、和解発表後、バイナンスのユーザーは取引所から76億2000万ドル以上を出金したが、75億6000万ドル相当のデジタル資産を預け入れている。、バイナンスの公式トークンであるBNBの価値は過去1ヶ月間、227ドルでほぼ変わっていない。

和解を受け、チャンポン・ジャオ氏はバイナンスのCEOを辞任し、11月29日にはバイナンスUSの会長も辞任した。和解の一環として、ジャオ氏はマネーロンダリングでの有罪を認めている。この罪状では18ヶ月から10年の懲役刑に直面する可能性がある。判決は2024年2月に予定されている。

バイナンスの地域市場の元グローバルヘッドであるリチャード・テン氏が、ジャオ氏の後任としてCEOに就任した。CEOとしての最初のブログ投稿でテング氏は、「私はブロックチェーンの可能性、たとえば金融包摂の向上、国境を越えた送金、取引コストの削減の機会に深くコミットしていく。また、個人が自分の個人データをよりコントロールできるようにする機会を得られると考えている」と語っている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン