カナダ警察は、仮想通貨イーサパーティー「FUEL」でICO(イニシャル・コイン・オファリング)詐欺行為を働いたとして、同国のブロックチェーン・コンサルタント企業Vanbex(バンベックス)の創設者の資産を凍結した。3月14日に公開された裁判所文書で明らかになった。

文書によると、資産を凍結されたバンベックス創設者のケビン・ホブスとリサ・チェンの両者は、2017年からカナダ・バンクーバー拠点の仮想通貨企業Vanbex and Etherparty(バンベックス・アンド・イーサパーティー)を運営していたが、実際は架空の会社で有効な商品などは開発していなかったという。

両者は、2017年に同社のスマートコントラクトエコシステム向けに設計したとするイーサパーティー「FUEL」をローンチし、投資家らに膨大なリターンを約束していたという。同トークンのプレセールで、両者は3000万カナダドル(約25億円)以上集め、多額の個人的財産を得ていたという。

カナダ連邦警察は、2018年5月に調査を開始。両者は、2017年5月から2018年7月の期間に、同トークンへの偽の企業投資を提供することで投資家らに詐欺行為を働いたと結論付けている。

裁判所文書によると、ホブスには過去にマネーロンダリングやマリファナ取引などの犯罪歴があるという。

コインテレグラフはバンべックスに今回の件についてコメントを求めたが、この記事の執筆時点で返事は得られていない。バンべックスのツイッターもこの件に関しては沈黙のままだ。

コインキャップのデータによると、イーサパーティーはこの日、約8%下落した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Canadian Police Freezes Assets of FUEL Token Issuers due to Alleged $22 Million Fraud