ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 米調査会社ファンドストラットの共同創設者のトム・リー氏は、ビットコインに対して強気の姿勢を崩さない。リー氏はビットコイン価格はおおよそマイニングコストの2.5倍になるとの見方を示し、現在の7000~9000ドルのレベルから上昇し、今年末には2万ドル台になるとみている。

 テクニカル分析の観点からは、リー氏の意見には賛同しかねる部分がある。強気筋にとって、10,000ドルと12,000ドルを超えるのは難しいものになるとみられる。

 しかしながら、もし機関投資家が仮想通貨のマーケットにこぞって参入するようなことになれば、こういったレジスタンスは簡単に突破されてしまうだろう。一般投資家の大部分がさらなる急落を恐れて市場から離れているが、プロのトレーダーは下落傾向を仮想通貨に参入する機会としている。

 今週、アムステルダムに拠点を置く高速取引業者のフロー・トレーダーズNVが仮想通貨に参入したと、報道された。フロー・トレーダーズは、欧州で最大のETFファンドだ。これは、大規模なプレイヤーの仮想通貨マーケットへの流入が続ていており、いまの相場の水準もずっと続くことではないことを意味しているだろう。

 さて、トレーダーはいま何を買うことができるだろうか。確認してみよう。

BTC/USD

 ビットコインは20日間EMAを超えた水準を維持ているが、直上のレジスタンスである6,953.38ドルを上抜けるのに苦労しているようだ。ひとたび、このレジスタンスを突破できれば、7,750ドルまでレジスタンスはない。

BTC/USD

 またBTC/USDは逆三尊型のパターンを形成しようとしており、これは6,953.38ドルを上抜けて終値を付ければ完成するだろう。このパターンは下降トレンドライン近くの7,996.11ドルをターゲットとする。

 20日間EMAはフラットとなっており、弱気筋が勢いを失っていることを示している。多少の反落はあるだろうが、これにより逆三尊型の右肩が形成されるだろう。この反落が起これば、ストップロスをより高く設置するのに一役買うだろう。また新たな買いのため、新しいストップロスのポジションも取れるだろう。

 弱気筋が5900ドルを下抜けさせた場合、私たちの強気な見方は無効になる。したがって、6,650ドルで始めたロングポジションで提案したストップロスを維持して欲しい。

ETH/USD

 イーサリアムは過去3日間、タイトなレンジでの取引が続いた。強気筋は450ドルより上の状態を維持しようとする一方で、弱気筋が20日間EMAを上抜けるのを阻止しようとしている。

ETH/USD

 もし強気筋が7月3日の高値を上抜けることができれば、550ドルへの上昇、さらには600ドルまでの上昇も視野に入ってくる。従って、トレーダーは500ドルでロングポジションに入り、400ドルをストップロスとしたままにすることができるだろう。ストップロスはその後450ドルに引き上げることもできるだろう。もしETH/USDが550ドルを上抜けるのが難しそうであれば、リスクを減らすために、ブレイクイーブンにストップロスを再設定することもできる。

 もし仮に弱気筋が450ドルを下抜けることに成功したならば、私たちの強気な見方は無効になるだろう。イーサリアムが400ドルを下回れば、相場はネガティブになってしまう。従って、ポジションは通常の40%というのを維持してほしい。

XRP/USD

 リップルは重要なサポートレベルである0.45ドルから上昇することができないでいる。3日連続で下降トレンドラインの上抜けに失敗した。

XRP/USD

 たとえ下降トレンドラインを上回ることができても、リップルは0.56270ドルを付けたところで、再び売りに直面することになるだろう。

 XRP/USDは今後数日間、0.45~0.56ドルのレンジ内に留まる可能性がある。もし弱気筋が6月29日の安値である0.4242ドルを下回れば、私たちの見通しは無効になるだろう。リップルの動きは弱いままだ。従って、私たちはトレードを提案する前に、新しい買い場が形成されるのを待つことにしよう。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは、前回の分析で示した買い提案の条件を満たすことができなかった。7月3日に付けた高値をブレイクアウトすることができず、反落した。

BCH/USD

 強気筋は足元では736ドルの水準を維持しようとしている。これが成功し、さらに838ドルを上抜けることができれば1200ドルを目指すラリーが始まるだろう。その時のマイナーレジスタンスは934ドルだ。従って、前回の分析で示した買いの提案を維持したいと思う。

 弱気筋によって BCH/USDが736ドルを下抜けてしまった場合、私たちの見方は無効となる。736ドルを下抜けた場合、657ドルまで下落する可能性もある。

EOS/USD

 EOSは過去3日間、狭いレンジ内で取引されている。強気筋は20日間EMAを上抜けることができなかった。これにより8.4840ドルのサポートを下抜けてしまう可能性が高まっている。

EOS/USD

 もし弱気筋が8.4840ドルを下回った状態を維持できれば、EOS/USDはレンジの底である6.8926ドルまで下落する可能性がある。

 EOSがひとたび下降トレンドラインから上抜けることができれば、勢いを得ることができるだろう。足元の状況では、強気な買い場を見つけることはできない。従って、トレードを提案しない。

LTC/USD

 ライトコインは過去数日間、下降チャンネルの中にあるままだ。20日間EMAと下降チャンネルのレジスタンスラインを上抜けることに失敗した後、反落してしまった。

LTC/USD

 20日間EMAを上抜けて終値を付けることができれば、LTC/USDは102~107ドルの直上のレジスタンスゾーンまで前進することができるだろう。

 もし弱気筋が79ドルを下抜けてしまえば、6月29日の安値である74.074ドルまで下落する可能性がある。ライトコインが上昇するには、ベースが形成されるだろうとみている。従って、ロングポジションを提案する前に、新たな買いの機会が形成されるのを待つべきだろう。

ADA/USD

 カルダノは20日間EMAを上抜けた状態を維持することができず、最近の安値へと反落してしまった。

ADA/USD

 ADA/USDは0.13~0.111843ドルのゾーンで強力なサポートを見つけなければならない。このゾーンを下抜けた場合、次のサポートは0.078となってしまう。

 逆に、強気筋が0.162ドルを上抜けることができれば、0.23ドルへラリーする可能性もある。その場合、0.181617ドルがマイナーレジスタンスとなるが、そこは突破できるだろうとみている。強気筋の動きが現れるまで、トレードの提案は控えたいと思う。

XLM/USD

 ステラは過去4日間にわたり20日間EMA近くで足踏みしていた後、下落に転じた。0.184~0.16767780ドルのサポートゾーンを再テストすることになるだろうが、ここは維持しなくてはならない。

XLM/USD

 XLM/USDが0.225ドルまで上昇し、それを維持できれば、ポジティブな流れになるだろう。0.245ドルがマイナーレジスタンスとなるが、これは突破できるとみている。最初のターゲットは0.30ドルまでのラリーだ。

 弱気筋が6月29日の安値を下抜けてしまえば、私たちの強気の見方は無効になってしまうだろう。

IOTA/USD

 IOTAが下降トレンドラインを上抜けて終値を付けたら買いという提案は、7月4日に条件を満たした。しかし、価格はすぐに反落し、20日間EMAを下回ってしまった。提案したストップロスは、6月24日の安値をわずかに下回った地点だ。

IOTA/USD

 20日間EMAと下降トレンドラインを上抜けた状態を維持できなかったことは、ネガティブなサインだ。売り手がアクティブなことを示すものだ。

 もしIOTA/USDが1ドルの水準でサポートを見つけることができない場合、0.9150ドルまで下落する可能性がある。

 数日間様子を見た上で、ポジションを閉じるか、維持するかを決めたいと思う。

NEO/USD

 NEOは久しぶりの登場だ。6月29日に今年の最安値である27.03ドルを付けた後、7月4日には48.9ドルへと急騰した。6日間で約81%の上昇だ。では、まだ買いの機会はあるだろうか?

NEO/USD

 この反騰の時に、下降トレンドラインを一時的に上抜けたが、それを維持することはできなかった。過去2日間、弱気筋が下降トレンドラインを守っている状況だ。

 足元では、NEO/USDは20日間EMA近辺にある。もしこの水準を維持できれば、強気筋が下降トレンドラインを超えて、さらに上昇を試みることになるだろう。NEOが41ドルを突破できれば、ポジティブな局面に転換することになるはずだ。

 逆に、35.38ドルと20日間EMAの間のゾーンを下抜けてしまうことになれば、30ドルの水準を再テストする展開になるだろう。