仮想通貨取引所バイナンスは10月20日、Visaデビットカードサービスを今年12月20日に欧州経済領域(EEA)で終了すると発表した。
バイナンスがオンラインで顧客に送った通知によると、バイナンスカードの発行者であるコンティス・ファイナンシャル・サービスがカードの発行を停止する。コンティスは、30の欧州諸国で活動するドイツの銀行サービスプラットフォーム、ソラリス・グループが所有するリトアニアの電子マネー機関および為替業者だ。
バイナンスのVisaデビットカードは、ユーザーのバイナンスアカウント内の仮想通貨を現地通貨に変換し、店舗やオンラインでの購入に仮想通貨を使用できるようにする。EEAは27の欧州連合(EU)加盟国とアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えたものだ。
And here goes the #Binance Visa Debit Card!
— Michael ⚡️S⚡️ (@M_affirmed) October 20, 2023
First Paysafe providing EUR on/offboarding, now Contis providing the debit card, what's next? pic.twitter.com/e7EF7G7CVN
バイナンスのVisaデビットカードは2020年9月にEEAで導入された。当時、ロシアや米国でもバイナンスカードを導入する計画だった。バイナンスの広報担当者は、コインテレグラフに対して「世界中のバイナンスユーザーが[バイナンスのVisaデビット]カードを使って日常的な支払いを仮想通貨で行ってきたが、この変更により影響を受けるのはユーザーの約1%だけだ」とコメントした。
バイナンスのVisaでビットカードサービスの終了を発表したが、バイナンスは欧州で問題が相次いでいる。最近ではサードパーティのサービスプロバイダーが問題に直面したため、英国で新規ユーザーの登録を一時停止した。またユーロの入出金においては、決済処理業者ペイセーフによるサポートが9月に停止した。これについては今週に新たな決済パートナーと契約を締結したことで再開に漕ぎつけた。
米国ではバイナンスUSは6月に米ドルの入金を停止し、出金も停止される可能性があると警告した。バイナンスUSはムーンペイと提携し、取引所でテザー(USDT)を購入できるようにした。
マスターカードは9月に、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、バーレーンでのバイナンスとのパートナーシップを終了した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン