仮想通貨XRP(リップル)の勢いが止まらない。
執筆時点(5月15日午前11時)までの24時間で25%以上のプラスを維持。仮想通貨時価総額トップ100でみても1番の上昇率を保っている。コインベースやドイツ2番手の証券取引所からポジティブ材料が出たほか、米金融大手のフィデリティがXRP取引を開始するという観測も出ている。また、著名アルトコイン・トレーダーは、ビットコインに対するアルトコインの弱気相場が終わりに近づきつつあると述べた。
(出典:TradingView「XRP /米ドル(6カ月)」)
フィデリティがXRP取引開始も?
「フィデリティが相手にするのは、下位99のコインではなく、ビットコインやXRPのようなトップだけだ」
CNBCの番組「クリプト・トレーダー」でこのように語ったのは、米国の仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタルの創業者であるアンソニー・ポンプリアーノ氏だ。
今月6日、フィデリティが機関投資家向けにビットコイン(BTC)取引サービスを「数週間で」始めると報じられていた。ポンプリアーノ氏は、フィデリティは仮想通貨業界でバイナンスと同じくらい受け入れられていて、スタンスとしてはビットコイン推し。ただ、トップコインであるXRPの取引開始はあり得る話だという見方を示した。
フィデリティは7兆2000億ドルの顧客資産を預かる巨大投資会社だ。
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ポンプリアーノ氏の発言は10日になされたものだが、FXStreetなどがこの発言を13日に再び報じており、市場で意識されている可能性がある。
アルトコイン反撃?
ビットコインに対するアルトコインの弱気相場がまもなく終わると指摘したのはアルトコイントレーダーのニック・パーテル氏だ。「アルトコイントレードのハンドブック」の著者であるパーテル氏は、「面白い事実」として次のようにツイートした。
「面白い事実をいくつか:
-過去に4回あったアルトコイン/ビットコインの弱気サイクルでは、平均69.7%が下がった。現在のアルトコイン/ビットコインの下落率は66.5%だ
-過去に5回あったアルトコイン/ビットコインの強気サイクルでは、平均617%上昇した」
ちなみに仮に現在アルトコイン/ビットコインの強気サイクルに入ったとしたら、単純計算で今後イーサリアム(ETH)は1200ドル、XRPは2.4ドルを突破することになる。
一方、今回の上昇相場ではビットコインが一人勝ちになるという見方も出ている。
ツイッターのフォロワーが9万人以上いる仮想通貨投資家DonAltは今月10日「アルトコイン降伏」が始まったと指摘。投資会社ギャラクシー・デジタルの創業者マイク・ノボグラッツ氏は、ビットコインは2021年までに2万ドルを回復するが、イーサリアムやXRPはユースケースの証明が必要なため同じ速度で上昇しないと予測した。
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また調査会社Diarは13日、ビットコインが現在と同じく7000ドル台を推移していた2018年2月時点と現在のイーサリアムとXRPの価格を比較。それぞれ73%、54%もマイナスになっていることを指摘した。