8月も3分の1が過ぎた。史上最悪の月と呼ばれている8月だが、10日までにビットコインの価格は16%以上のプラスとなっている。日本は、来週からお盆に入る。ビットコインはしばらく保合いが続くという見方が優勢だ。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(8月)」)

過去のお盆の戦績

FXcoinのシニアストラテジストである松田康生氏によると過去8年間、8月10日~20日までの期間でビットコインは4回上昇して4回下落。松田氏は「5分5分という確率でも売られやすい期間」とみている。ただ「上値が重く調整が来そうだが、下がったところは底堅い」とし、横ばいでの推移を予想した。

ビットコインETF、サプライズあるか

お盆真っ只中の14日、米仮想通貨資産マネジメントのビットワイズが申請しているビットコインETF(上場投資信託)の可否判断がSEC(米証券取引委員会)によって行われる。ビットコインETFは、さらなる機関投資家の参入を呼び込むきっかけになるとみられているため、仮に承認されることになればポジティブサプライズになる。ビットワイズのビットコインETFに関する最終期限は10月13日だ。

”安全資産”説に反論 相次ぐ

米中貿易戦争が激化する中、伝統的な資産と相関関係の低いビットコインや金(ゴールド)が安全資産として注目されており、価格上昇の要因になっているという分析が大勢を占めている。ただ、このストーリーに異議を唱える声も出てきている。

ブルームバーグは、ボラティリティ(変動幅)が高いビットコインを「安全資産」と呼ぶことは一笑に付すことができると発言。ビットコインも金も、値動きが群集心理に左右されやすいと指摘し、最近の相場は必ずしも両者が「健全なマネー」として機能した証拠にはならないと主張した。