8月2日のビットコインは1万ドルを回復したものの、比較的狭いレンジ内での推移が続いている。過去のデータからは8月はビットコインにとって最悪の月となっており、大幅上昇が期待できない状況が続くかもしれない。
(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(1ヵ月)」)
米国の金融関係者は7月末から夏休みを取ることで知られており、日本では8月はお盆がある。
取引量が減少することが背景にあるのか、歴史的に8月はビットコインにとって大きなリターンが見込めない月として知られている。
仮想通貨アナリストのティモシー・ピーターソン氏が集計したデータによると、2010年以降、8月のビットコインのリターンの中央値はマイナス14%ほど。最悪の月となっている。
(出典:Timothy Peterson)
一方、1番リターンがあるのは4月で、25%以上。また、5月、6月も10%以上のリターンがあり、今年の4~6月に続いた強気相場と傾向が一致している。
仮に今年も14%下がるとすると、単純計算で今年の8月は8600ドルまで下がることになる。
8月の主なイベント
今年8月の主なイベントは現時点では次の通りだ。
- 08/02 米雇用統計発表
- 08/06 ライトコインの半減期(推定)
- 08/06 GMOインターネット 19年1~6月期決算発表
- 08/06 楽天(楽天ウォレット親会社) 19年1~6月期決算発表
- 08/14 ビットワイズ申請のビットコインETF 審査期限
- 08/19 バンエックら申請のビットコインETF 審査期限
- 8月中? 楽天ウォレット取引開始
この他、米中貿易戦争の行方にも注意した方が良いかもしれない。
6月末に米国と中国は貿易戦争の「休戦」で合意したものの、8月1日にトランプ大統領が、両国間の合意内容が実行されなかったことを理由に約3000億ドル分の中国製品に10%の関税をかけると発表した。
4~6月にかけてのビットコインが上昇した背景には、米中貿易戦争の激化があるという見方は根強い。また、世界経済への不透明感はFRBも利下げ材料として注視している。