イーサリアム・トレジャリー企業BTCSは、株主への報酬として、1株あたり合計0.40ドル相当のイーサリアム(ETH)による一時的な配当金とロイヤルティ支払いを行うと発表した。長期保有株主を優遇する方針を示し、短期的な売り圧力を抑え込む狙いだ。。
「この支払いは、当社の長期株主を報いるとともに、彼らが自らの投資への主導権を強められるよう設計されている。これにより、株式が略奪的な空売りに使われにくくなる」と、BTCSは19日の声明で述べた。
BTCSは、イーサリアムによる配当を実施する初の上場企業となる見通しで、この発表を受けて同社株は当日10.4%上昇した。
ETH配当は9月に支払いへ
今回の配当は、BTCSが「ビビデンド(Bividend)」と命名したもので、1株あたり0.05ドル分のETHが9月26日に支払われる。また、1株あたり0.35ドル分の「ロイヤルティ支払い」は、2026年1月26日まで保有する株主に対してETHで支給される。
なお、このロイヤルティ支払いは、役員・取締役・従業員を除くすべての株主が対象となる。
同社はもともとビットコインのマイニング企業だったが、現在はイーサリアムを中心としたトレジャリー戦略を展開しており、ETH保有量の規模を競う企業群の中で存在感を高めようとしている。
ETHトレジャリー企業の競争が上昇を後押し
イーサリアム・トレジャリー企業は、過去4か月でETH価格が1465ドルから4775ドルへ上昇する原動力の1つとなってきた。
ストラテジックETHリザーブによれば、現在のETH保有トップはビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(150万ETH)と、シャープリンク・ゲーミング(72万8800ETH)であり、BTCSは7万ETHの保有で11位につけている。
BTCSは、2022年以降、DeFiの活用(Aaveを使った借入など)やステーキングを行ってきたが、直近数か月でETHの積極的な買い増しに転じている。
この買付資金は、市場価格に応じた株式発行や転換社債の発行によって調達された。
今回の発表を受けてBTCS株は10.4%上昇し4.87ドルとなり、7月18日につけた2025年の高値(6.57ドル)からの下落を一部取り戻している。
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